Vict.437 ページ37
マ「えー、僕だけ一人ぼっち?」
寂しそうに、マリくんが私達を見つめてくる。
風「暇人はさっさと帰れば?(笑)」
風磨くんが冷たくマリくんをあしらう。
マ「風磨くんひどーい…」
健「じゃあ、嫌じゃなかったら垂れ幕作り手伝ってあげてよ。クラスの女の子達が、人手が足りないって嘆いてたから(笑)」
マ「うん!手伝う!!」
途端、マリくんの表情がパッと明るくなる。
風「…ったく、調子良い奴(笑)」
風磨くんが呆れているのを眺めていたら、
後ろから勝利くんがそっと耳打ちしてきた。
勝「…そういや、亜衣ちゃんも垂れ幕係みたいだよ。こないだ、聡と一緒に覗きに行ったら亜衣ちゃんが居たから」
A「そうなんだ…」
勝「A組とB組は同じ団だし、マリが手伝いに来たら亜衣ちゃんも喜ぶかも知れないね」
勝利くんはそう言うけど、
こないだの出来事を思い出すと複雑な心境を隠せない。
あれから何度か亜衣ちゃんと顔を合わせたけど、
若干…避けられてる感じがする。
さすがに無視はしないけど、
会話もそこそこに、直ぐにその場を離れちゃう。
それはそれで寂しいけど……
やっぱり、ちゃんと亜衣ちゃんと話さなきゃダメだ。
このまま怖気付いてちゃ、きっと元通りになれない。
私は私の気持ちを、
思いを……
亜衣ちゃんに伝えたい―――…。
着替えを済ましグラウンドへと移動すれば、
そこにはもう既に大勢の運動部員達が集まっていた。
良「…勝利、山梨さん……こっち!」
バスケ部の輪の中に居た内田くんが、そっと私達を手招きする。
慌てて駆け寄れば、ちょうど今からリレーのリハが始まるところだった。
良「山梨さん何番目に走るの?」
A「13番目…」
良「じゃあ、奇数だからここで待機。勝利は山梨さんの次だから――」
勝「…偶数だからあっちだね。じゃ、また後でね」
そう言って勝利くんは、速やかに持ち場へと移動する。
A「…内田くんは何番目に走るの?」
良「俺はトップバッターだよ(笑)」
A「え、1番!?」
思わず声を上げれば、内田くんは苦笑する。
良「…ある意味アンカーよりプレッシャーだよね(笑)んじゃ、俺もそろそろ位置につかないと……」
A「お、お互い頑張ろ…?」
なんて、私が言えた立場じゃないけど。
そんな私の言葉に、内田くんは微笑み頷いてくれた。
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セーラ - 前にこの作品を読んだ時12シリーズまであったのですが削除されてますか?確認お願いします! (2020年7月23日 22時) (レス) id: 9ffba0b2d2 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 更新お願いします! (2017年7月7日 0時) (レス) id: 9250739760 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 最初から読み返して見てぐっと恋人ぽくなってるのにまだまだ初々しい主人公が可愛いです。体育祭の本番どうなるかが楽しみです(^^)今後の展開を楽しみにしてます! (2017年7月5日 18時) (レス) id: b699f5b710 (このIDを非表示/違反報告)
とむろ(プロフ) - この作品とても好きです。なので、更新とても楽しみにしています! (2017年7月1日 16時) (レス) id: a233eeddf4 (このIDを非表示/違反報告)
そなた(プロフ) - 更新ありがとうございます!!:-) (2017年6月16日 14時) (レス) id: 29779a9a59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りん | 作成日時:2016年12月15日 17時