Vict.418 ページ18
亜「…Aちゃんの言う通り、私はマリウスくんの事が好きです」
A「亜衣ちゃん…」
亜「だけど、この気持ちを伝えるつもりはありません」
A「え…？」
どうして…？
亜「…こうして、眺めているだけで十分です。…欲を言えば、お友達としてたまに皆と遊びに行けたらいいなって――」
あまりにも消極的な亜衣ちゃんに、驚きを隠せない。
A「そ、れでいいの…？私…協力するよ？亜衣ちゃんの事、応援したいの」
菜花と聡くんみたいに…
うまくいってほしい。
そんな、些細な願いだったの。
亜「……どうして」
A「え？」
亜「どうして、そんな事が言えるんですか？」
泣きそうな亜衣ちゃんの顔を見て、心臓がヒヤリとした。
A「亜、衣ちゃん…？」
亜「…マリウスくんが好きなのは……Aちゃんじゃないですか」
A「！…っ」
亜「その事を…Aちゃんが一番よくわかってるはずなのに……そんな無責任な事、言わないで下さい」
怒ったような、悲しげな亜衣ちゃんの表情。
そんなつもりじゃなかった。
本当に、心から亜衣ちゃんを応援したいと思ったから。
A「わ、たしは…っ」
マリくんの気持ち、ちゃんとわかってる。
マリくんだって、私の気持ちをわかってる。
誰も、傷付けるつもりなんて無かった。
亜「…Aちゃんはいいじゃないですか」
A「え…」
亜「可愛くて、優しくて、誰からも好かれて……私の憧れです」
A「っ、そんな事無い…！」
亜「…十分、Aちゃんは愛されてます。私より、たくさんの幸せを持ってる」
何処か投げやりで、
らしくない…亜衣ちゃんの言葉。
どうして…そんな事を言うの？
亜「……ごめんなさい。私、もう行きますね――」
A「あっ…亜衣ちゃん…！」
私を避けるように、亜衣ちゃんはその場を離れた。
A「…っ…」
私が、軽率だったの？
亜衣ちゃんは…
マリくんの気持ちを知ってたからこそ、あんな事を言ったんだよね。
そんなマリくんの気持ちを気遣わない私が許せなかった？
本当に…そんなつもりじゃなかった。
なんて、今更後悔してももう遅い。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1729人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
セーラ - 前にこの作品を読んだ時12シリーズまであったのですが削除されてますか？確認お願いします！ (2020年7月23日 22時) (
レス) id: 9ffba0b2d2 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 更新お願いします！ (2017年7月7日 0時) (レス) id: 9250739760 (このIDを非表示/違反報告)
まみこ(プロフ) - 最初から読み返して見てぐっと恋人ぽくなってるのにまだまだ初々しい主人公が可愛いです。体育祭の本番どうなるかが楽しみです(^^)今後の展開を楽しみにしてます！ (2017年7月5日 18時) (レス) id: b699f5b710 (このIDを非表示/違反報告)
とむろ(プロフ) - この作品とても好きです。なので、更新とても楽しみにしています！ (2017年7月1日 16時) (レス) id: a233eeddf4 (このIDを非表示/違反報告)
そなた(プロフ) - 更新ありがとうございます！！:-) (2017年6月16日 14時) (レス) id: 29779a9a59 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りん
| 作成日時：2016年12月15日 17時
