Vict.294 ページ44
勝「マリが自分で行かないからじゃん。Aちゃんは何も悪くないよ」
マ「そーだけど…コロッケ食べたかったよ…」
マリくんがあまりにも悲しそうな顔をするから、何だか申し訳ない気持ちになる。
勝「健人くん、1個あげたら?」
そんなマリくんを見兼ねた勝利くんが、健人くんに提案する。
健「しょうがないからタダで1個あげるよ。これはAの尻拭いね」
尻拭いって…。
マ「やったー!健人くん優しい。ありがとう!」
マリくんは嬉しそうに健人くんからコロッケを受け取った。
健「さっきは俺の事、ケチとか言ってなかった?」
マ「…前言撤回!」
勝「マリ、どこでそんな難しい言葉覚えたの?」
マ「もーバカにしないでよ!僕だって国語ぐらいわかるよ!」
健「国語って。言い方がマリらしいね」
マ「…やっぱ健人くん嫌い」
健「は?じゃあコロッケ返してくんない?」
マ「…嘘だよ?」
慌てるマリくんに、健人くんはご満悦な様子。
勝「もー二人ともみっともないからやめなよ」
健「いや、元はと言えば勝利が余計な事言うからだろ」
勝「あ、俺?ごめん」
健「どっちがみっともないんだよ」
マ「どっちもどっちだよ!」
珍しくマリくんがツッコミを入れる。
私も、マリくんの一言に賛成。
勝「…それより、菜花ちゃんとは話せた?」
A「うん、先輩も居なかったし…菜花も言いたい事全部話してくれた」
勝「そっか…良かったね」
勝利くんはホッとしたように微笑んだ。
健「勝利、Aが戻って来るまでお弁当食べずに待ってたんだよ。超優しくない?」
A「…ずっと待っててくれたの?」
勝「うん、Aちゃんが戻って来た時に皆食べ終わってたら寂しいと思って。…それに、俺もAちゃんと一緒に食べたかったから」
照れくさそうにお弁当を広げる勝利くんを見て、嬉しさを隠し切れない。
健「A、すっごく嬉しそう。俺も一応待ってたんだよ?」
勝「よく言うよ、我より先にコロッケ食べてたじゃん」
マ「そーだよ!健人くんは食い意地張りすぎ!」
健「マリだって先食ってたじゃん」
マ「僕はコロッケ待ってた!」
勝「それは待ってたとは言わないから」
そんな彼らのやり取りが面白くて、思わず笑ってしまった。
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作者名:りん | 作成日時:2015年10月30日 10時