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Vict.279 ページ29

勝利くんの身体が、ゆっくりと離れていく。




私を見つめる勝利くんの瞳を見て、胸の高鳴りは一層激しくなる。




真っ直ぐな視線で、何かを訴えかけるような、




熱い眼差し――。





A「勝利くんは…どうしてここに?」




その視線に堪えきれず、私は咄嗟に話題を変えた。





勝「Aちゃんのドリンク、新しいの入れてこようと思って」




A「あ…わざわざありがとう。ごめんね」




勝「…トイレ、まだなんでしょ?一緒に行く。そっちは反対方向だから」




A「えっ…でも私、すごくメロンソーダくさいよ?」




勝「…何それ。全然におわないよ?さっき抱き締めた時も、いつものAちゃんの香りだった」




その言葉に、私の顔が赤く染まる。





勝利くん…私のにおい、わかるの?




嬉しいような…恥ずかしいような……




何処か複雑な、そんな気持ち。





勝「それに、また変なのにAちゃんが絡まれたらたまんないし」




A「っ」




変なのって…。




でも、勝利くんがそんな風に心配してくれて、すごく嬉しい。





お手洗いを済ませ、勝利くんと共に部屋へと戻ってきた。





健「あ、やっと戻ってきた。遅かったね」




マ「Aちゃん!ホントにごめんね?大丈夫…?」




A「うん、大丈夫だよ。ごめんね、迷惑掛けちゃって…」




聡「迷惑掛けたのはマリだからね」




マ「う…ごめんなさい」




健「じゃあ、ひとまずカラオケタイム再開だね」




言いながら、健人くんが曲をセットする。





マ「あー!僕まだ歌ってないのにー!」




聡「どんまい」




聡くん、全然慰めになってない…。




健人くんも、まるで聞こえないとばかりにわざとらしく鼻歌なんて歌ってる。





暫く皆で歌い続けて、楽しい時間はあっという間に過ぎた。





健「あー楽しかったね、めっちゃストレス発散なった」




勝「ほとんど健人くんばっか歌ってたじゃん」




聡「てか健人くんストレスあるの?」




健「…あのさぁ、俺だって色々と苦労してんの」




マ「もう!健人くんがマイクを独り占めするからAちゃん一曲も歌ってないじゃん」




A「や…私は全然いいよ!」




マ「良くないよ!Aちゃんの歌声聴きたかったのにー…」




マリくん、すごく残念そう。





勝「…人数多いと緊張するよね。今度は二人で行こうね」




勝利くんが、私だけに聞こえるようにそっと囁いた。

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作者名:りん | 作成日時:2015年10月30日 10時

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