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Vict.276 ページ26

再び、優しいメロディーが流れ始めた。





だけど今度は、少しアップテンポで…



何処か爽やかなメロディーライン。




勝利くんがそっと歌い始めた。




女性目線の、明るいポップなラブソング。





ずっと探してるでも見つからない
太陽に照らされた眩しい笑顔に
何だか自信が湧いてくる





健人くんとはまた違った、優しい歌声。




耳を澄ませてその歌声を感じたいのに、



どうしても胸の高鳴りが激しさを増してしまう…。





“見つかった?”って聞くあなたの声に
今日も“ダメだった”って返事する
夕暮れの帰り道あなたが私にキスをする





勝利くん…どんな表情で歌ってるんだろう。




さりげなくチラリと横を向いたら、



勝利くんの整った横顔が私の瞳に映し出す。





わかってたけど、やっぱりかっこ良くて…




胸がきゅうっと締め付けられる。





真剣な眼差しで、だけど何処か楽しげで…



聴いてる私も、思わず口ずさみたくなっちゃう。





ずっと探してた四つ葉のクローバー
爽やかな木々が陽射しを遮る
やっと“見つかったね”って笑うあなたの笑顔は
まるでクローバーみたいだね





歌い終えた勝利くんが、そっとマイクをテーブルの上に置く。





勝「…この曲、久々に歌ったから緊張した」




そう言っておどけたように笑う勝利くん。





健「これ、すごく良い曲だね。勝利ってこーゆーラブソングも歌うんだ?俺、この曲気に入ったかも」




勝「うん、結構昔の歌だけど…小さい頃、よくお姉ちゃんが聴いてて良い曲だなって」




照れくさそうに笑う勝利くんに、またもや胸がキュンとなる。





ていうか――





A「勝利くん、お姉ちゃんが居たの?」




勝「うん、言ってなかったよね。9歳離れたお姉ちゃんと、その下にお兄ちゃんが二人居る。俺が一番末っ子」




A「そうなんだ…」




初耳だから、びっくりしちゃった。





健「Aさ、勝利の歌声にメロメロだったよ?めっちゃガン見してたし、聴き惚れまくってた」




何処か悔しげに、健人くんは笑う。





A「…メロメロって…」




でもホントにその通りだから、否定出来ない…。





そんな私を見て、勝利くんの顔が少し赤くなった。





マ「じゃあ次、僕と聡くんねっ!」




ハイテンションのマリくんが、



テーブルの上のマイクを取ろうと手を伸ばしたその瞬間――




勢いあまって、私のドリンクのグラスをひっくり返してしまった。

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作者名:りん | 作成日時:2015年10月30日 10時

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