Vict.114 ページ14
健「今はそっとしとこう？」
A「でも…っ」
このままで…いいの……？
健「聡にもきっと何か理由があるんだよ」
理由…。
もう、思い当たる答えは一つしかない。
健「…A？」
A「ううん、何でもない」
やっぱり、直接聡くんに聞いてみよう。
このままじゃ、マリくんも心を塞ぎかねない。
風「マリも相当気が立ってるみたいだし、聡は聡で気が滅入ってる感じだよな」
勝「…確かに、最近の聡…ちょっと可笑しかったかも」
風「マジで？俺、全然わかんなかった」
健「ふまたん鈍感(笑)」
風「黙ってくんない？(笑)そーゆーお前はどうなの？」
健「……元気が無いなーとは思ってたよ？」
風「絶対嘘だな」
勝「うん、嘘だね」
健「本当だって！」
風「じゃあ今の間は何だよ(笑)」
健「それは…」
健人くんが何か言い訳を考えているのを見て、私は大きく溜め息をついた。
A「もう…！そんな事より、もっと二人の事を考えてあげてよ！」
健「そのうち仲直りするんじゃない？」
風「喧嘩するほど仲が良いって言うしな」
何でこういう時に限って意気投合するの(笑)
勝「…俺もちょっと心配だから、出来るだけ二人の様子を気に掛けてみる」
A「勝利くん…」
やっぱり、勝利くんは優しい。
風「人の心配する前に、お前はまず風邪治せよ(笑)」
すかさず風磨くんが横からツッコミを入れる。
勝「大丈夫だよ俺は(笑)」
勝利くんはそう言うが、声が枯れていてあまり説得力が無い。
A「勝利くん、部活休まなくて大丈夫？」
勝「そんな大袈裟だよ(笑)」
勝利くんに笑い返され、私もそれ以上何も言わなかった。
元気そうだし…大丈夫、だよね？
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作者名：りん
| 作成日時：2014年7月29日 15時
