祈り 2 (ページ1)

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Js side

みんなが帰った後、俺はもう少し樹といたくて病院に残った。

「もう一回お腹触っていい？」

「もちろん。」

「今は何してんのー？...うわ！」

お腹に手を当てていると、さっきとは違うものすごい強い衝撃が樹のお腹の内から伝わった。

「いててっ...この子もパパが来て嬉しいんだよ。」

「元気だね。」

「右足一つでこんなに強いんだよ？すごいよね。」

「俺、ちゃんとこの子のパパになれるかな。」

「ごめんね。いきなりこういう状況なっても意味分かんないよね。」

「ほら、また謝って。謝りすぎ。」

久しぶりに会った樹からごめんしか聞けてない気がする。

「だって...」

「じゃあ今俺が思ってることちゃんと全部言うね？」

「うん...」

「俺はそんなに頼りなかった？」

俺のこの一言に樹は首が取れそうなぐらい横に振った。

「俺は初めから樹のパートナーとして、この子のパパとしてそばにいてあげたかった。樹が苦しい時は隣にいてあげたかった。でもやっぱ生きててくれたことが一番嬉しい。またこうして会えたことがすごい嬉しいよ。」

すると今度は樹が口を開いた。

「ジェシーは俺をずっと支えてくれてたよ？テレビとかでジェシーが言ってくれた言葉、全部俺に響いてたんだ。ずっと届いてたよ。」

「本当っ...？」

俺の言葉、届いてたんだ...

「本当だよ。ありがとうね。」

「良かったっ..」

他のメンバーの前では見せられなかった涙。

「ジェシー泣きすぎっ...」

俺たちが病室に入った時から泣いて目がパンパンになってる樹には言われたくなかったけど、それほど自分でも泣いてるのが分かる。

「お願いっ...もう一人で悩まないでっ...怖かったんだよ、俺もっ...」

さっきも抱きしめたはずなのにまだまだ足りなかった。
こうしてないと、樹がパッと消えてしまいそうで怖かった。

「ジェシー...ずっと一緒にいてくれる？この子のパパになってくれるっ...？」

「当たり前でしょ！樹は俺と一緒ににいてくれる？俺がこの子のパパになってもいい？」

「うんっ...！ジェシーとこの子育てていきたいっ...」

まだまだ樹に伝えたいことは山ほどある。
でも今ならいいよね。
あの手紙の返信の続きを言っても。

「Juri, will you marry me?」