彼女の好きなところ。

16.小さい頃 ページ16

#16.小さい頃













「うう、」





幼稚園の頃、すぐ泣く子だったって、ママが言ってた。



4歳の私と、中学生の翔太くんと涼太くん。


面倒を見てもらってた。








『お前の家、お母さん居ねえもんな！』





お母さんは、いるの。


ただ、家に帰る時間がこの頃かなり少なかった。


お母さんは、プロの声優だったから。







これは、小学生の頃の話。





「そ、んなこと、」


渡辺「おい、」




私の前に立ったのは、翔太くんと涼太くんだった。


高校生の翔太くん達は、小学生から見たらもちろん怖い存在。





宮舘「Aのお家は、お母さんいるから。Aのお母さんは、Aを大切に育てるために夜遅くまでお仕事してるだけ。だから、居ないとじゃないんだよ。」




『な！お前、男に守られて調子乗んなよ！』



渡辺「お前、愛情表現下手かよ。」




そのままその男の子は走ってどっか行ってしまった。




「ありがとう、翔太くんと涼太くん。」


宮舘「よし、お家に帰ろうか。」






そのまま手を繋いで帰った。





宮舘「って話も懐かしいよね。」


「恥ずかしいんでやめて…」



渡辺「あの時は、純粋無垢で可愛くてさぁ」


「なに？今は可愛くないってこと？」


宮舘「翔太は日本語学ぼうね。」




わーわー言い合ってると、必ず中に涼太くんが入って、仲直りさせてくれる。






「…ありがとう、いつも」


渡辺「ん？」

宮舘「なんか言った？」





「んーん！なんでもない！」







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