シュラバ ページ19
「じゃあさ、もしソイツが居なくなったら
俺のこと見てくれる？」
私とジュノに櫻木さんが近づいてくる。
櫻木さんは、いつも見ていた柔和な顔ではなくて。
私たちを見ているはずなのに、どこか遠くを
見ているようにも感じられて、すごく怖かった。
「ジュ…ジュノが居なくなったら…
私、生きていけません。私も…私で
なくなります」
震える声でそう答えると、櫻木さんの
顔はひどく悲しそうな、歪んだ表情になった。
「Aさん、そんなのソイツが好き？
ねえ、一体そいつのどこがいいの？」
一歩、また一歩と前に出てくる櫻木さんに対し、
ジュノは私を自分の後ろへと隠した。
「もうやめましょう」
「日本語で話しても、やっぱうぜーな」
そう言ってポケットを探る姿に嫌な予感が走る。
「Aさん、やっぱこいつ要らないよ」
チャッ…と音がして、櫻木さんの手には
ナイフが握られていた。刃先をジュノに向け、
ジリジリ近づく櫻木さん。ジュノはゆっくり
後ずさりしながら
「お前は、あの扉から逃げろ」
と、韓国語で話しかけた。
誰か呼ばなきゃ…でも、ジュノを一人
置いていくこともできない。
「櫻木さん…なんでこんなことするんですか？
あんなに優しかったのに、どうして？」
ジュノの後ろから出て、櫻木さんに訴える。
「そんなことしても、私の気持ちは
変わりません。今なら、まだ何もなかった
ことにできますよ？」
何とかして止めたい。
そう思って前に踏み出そうとする私を、
ジュノがまた自分の後ろに匿おうとする。
「A…危ないから下がってろよ」
「私よりジュノに何かあったら大変だから」
私の仕事は、私じゃなくても出来る。でも、
2PMのジュノはたった一人しか居ないから…
ジュノの代わりは誰にも出来ないから。
「おいおい……人の神経逆なでして楽しいか」
お互いを庇い合う私たちの背後から
低い声がした。
「人のこと、バカにしてんだろ…どうせ
何も出来ないって思って。だからそうやって
目の前で見せつけてんだろ…」
「そんなつもりは」
「･･･け･･････な」
「え？」
「ふざけんじゃねーーー！」
櫻木さんが、振りかざしたナイフが光るのが
見えて、私は力一杯ジュノを突き飛ばした。
その瞬間、左手に焼けるような熱さを感じた。
「くそ！」
櫻木さんが動く気配がして、私は夢中で
飛び出した。
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moruma(プロフ) - leveyさん» いつもありがとうございます。年度末〜時間がとれず！創作意欲が減退しちゃってました。まだボチボチ書いていきます。よろしくお願いします！ (2014年4月21日 7時) (
レス) id: 35090915ff (このIDを非表示/違反報告)
levey - 私もまっておりました(^^)続きが楽しみです！ (2014年4月21日 6時) (レス) id: b2ca206980 (このIDを非表示/違反報告)
moruma(プロフ) - あにぴさん» 完全に更新止まってましたからね…待っていたと言ってくださってありがとうございました！また、ゆっくり書き始めますのでよろしくお願いします！ (2014年4月20日 19時) (レス) id: 35090915ff (このIDを非表示/違反報告)
あにぴ(プロフ) - はじめまして！お話しをお待ちしてました^^ ジュノ君辛い時期ですが、これまで沢山の試練を乗り越えてきた二人大丈夫！愛の力は強いんだから‥これからも応援してます＼(^o^)／ (2014年4月20日 14時) (レス) id: 957d559f2b (このIDを非表示/違反報告)
lovey - 悲しいけどオッパの言うことはもっともですね(TT) (2014年2月15日 17時) (レス) id: 07ca5bb71c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：morma | 作成日時：2013年11月12日 1時
