櫻木さん ページ16
部屋の前に立って呼吸を整える。
このドアの向こうにジュノが居る・・・
会いたくて会いたくて会いたくて。
まるで何年も会ってなかったみたいな緊張。
ノブにかけた手が震えてるのに気づいて
自分自身に笑えてきた。
と同時に、中から話し声がするのに気づいた。
おかしい。
この場所のことはジュノしか知らないのに。
電話？
ううん、二人分の会話が聞こえる。
「だからさ、もう君はAさんとは
別れなよ。必要ないんだよ、君は。
実際、Aさんからもう連絡ないだろ？」
誰？誰が話してるの？
「別れるのって大変だからさー。
自然に距離が置けるようにって
Aさんに頼まれて、日本デビューも
遅らせてやってるんだよね、俺が」
この声・・・まさか。
信じられない思いでドアを開けた時、
思いのほか大きな音がした。
振り返る、ジュノの驚いた顔。
そして、私ににこやかに笑いかける、櫻木さん。
「待っててって言ったじゃないですか」
櫻木さんが、私の方へ歩き始めたから、
私は、ジリッと一歩後ずさりした。
「俺、これからラウンジに行くつもり
だったのに。ここ、片付けたらすぐに」
櫻木さんは、いつもと同じように、優しい顔。
「櫻木さん…？一体何言ってるんですか？」
「Aさんには、近くに居てあげられる
彼氏がいいと思う、って、ジュノ君を説得
してあげてたんですよ。Aさんだって、
そのほうがいいでしょ？」
言ってることが全然理解できない。
「Aさん、優しいから。
だから、ジュノ君にそう言い出せないのかな
って思って。だから俺、Aさんが自然に
ジュノ君と距離が置けるようにしたんです」
「私…そんなこと、頼んで…ない…」
「うんうん、Aさんがそう思うなら、
それでいいよ。でも俺、Aさんの為なら
何でもしてあげるから」
一歩一歩、私の方に歩いてくる姿が怖くて、
でも、動けなくて。
「メールだって遮断してあげたし。
会う機会も減らしてあげたし。
俺、結構頑張ったと思うんだよねー」
「メ…メール…。もしかして携帯の？」
「結構、頑張ったでしょ？」
櫻木さんが微笑みながら、私に
手を伸ばした瞬間、
「触るな」
強い口調の韓国語でそう言いながら
ジュノが私の手を強く引いた。
「Aに近づくな」
私は今、抱きしめられている。
「韓国語で言われても
わかんねーっつーの」
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moruma(プロフ) - leveyさん» いつもありがとうございます。年度末〜時間がとれず！創作意欲が減退しちゃってました。まだボチボチ書いていきます。よろしくお願いします！ (2014年4月21日 7時) (
レス) id: 35090915ff (このIDを非表示/違反報告)
levey - 私もまっておりました(^^)続きが楽しみです！ (2014年4月21日 6時) (レス) id: b2ca206980 (このIDを非表示/違反報告)
moruma(プロフ) - あにぴさん» 完全に更新止まってましたからね…待っていたと言ってくださってありがとうございました！また、ゆっくり書き始めますのでよろしくお願いします！ (2014年4月20日 19時) (レス) id: 35090915ff (このIDを非表示/違反報告)
あにぴ(プロフ) - はじめまして！お話しをお待ちしてました^^ ジュノ君辛い時期ですが、これまで沢山の試練を乗り越えてきた二人大丈夫！愛の力は強いんだから‥これからも応援してます＼(^o^)／ (2014年4月20日 14時) (レス) id: 957d559f2b (このIDを非表示/違反報告)
lovey - 悲しいけどオッパの言うことはもっともですね(TT) (2014年2月15日 17時) (レス) id: 07ca5bb71c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：morma | 作成日時：2013年11月12日 1時
