エピソード2 ページ37
ムサシ「それより、事件のあったトンネルに行ってみましょうよ」
ムサシの言葉にフブキは頷き、シェパードの元へ歩いていこうとするが…
ムサシ「フブキさん、フブキさん!シェパードあっちですよ、あっち」
フブキ「分かってんだよ、そんな事!」
ムサシ「分かんないな。どういう性格してんだ?」
間違えて反対方向に歩いてしまい、慌てて方向転換してシェパードへ向かった
ミク「……。『フブキケイスケ隊員。チームEYESのエースパイロットだが時々、テンパって面白い事になる。』と」
ミクは自分専用の端末にあるフブキのプロフィールにそう付け足した
フブキ「おい、早く来い!」
ミク「はい……」
その後、3人は自動車を食った蛍が現れるトンネルへと向かう
ムサシ「この村には清流があって昔は蛍がいっぱい、いたらしいんですよ。でも10年前から蛍の数は激減。最近ではほとんど見られなくなったって村の人が言ってました」
例のトンネルに到着した3人は車から降り、トンネル内部の様子を見る
フブキ「10年前…。このトンネルが出来た年か。で?お前はそんな蛍の幽霊が自動車を襲ったとでも言うのか?」
ムサシ「いや、僕はそんな事までは…。ミクはどう思う?」
ミク「現時点では判断材料が少なすぎて分からない。……としか言いようがないわね」
ムサシ「そっか…」
フブキ「この道が出来た事で村人は急病人を隣町にある病院まで搬送できるようになった。この辺りもな、冬になると大雪が降る。この道のおかげで村は孤立する事がなくなった。ただ…」
ミク(フブキ隊員、妙にこの村に詳しいね?)
ムサシ「フブキさん、あれ…」
ムサシが指さす先には例の緑色に光る蛍が現れた
ムサシ「うわー、驚いたな。本当に蛍が」
フブキ「待て、これは蛍じゃない」
ムサシ「え?」
ミク「確かに生態センサーにも反応しません。じゃあ、これはいったい?」
するとフブキは側に漂っていた1つの光を捕まえ、ゆっくりと手を開く。そこにいたのは……
ムサシ「これは!」
ミク「ネジ!?」
蛍ではなく、蛍のように光るネジだった。すると正体がばれた為か、光はどんどん増えてくる
フブキ「シェパードに戻るぞ」
兄妹「はい」
3人はシェパードに乗り込み、この場から脱出する為にフブキがエンジンをかけると光が迫ってきてシェパードを包み込んだ
フブキ「クソ、囲まれた」
ムサシ「何なんだ、これは!?」
その時、車内に警報が鳴り響き、モニターを見ると車内の温度が急上昇していた
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