エピソード4 ページ21
ムサシ「お願いします!もう一度だけやらせて下さい!」
フブキ「ふざけんな。また俺達の足を引っ張る気か」
ムサシ「確かに僕の行動は自分勝手でした。状況をまるで判断せず、中途半端な知識だけをひけらかしてチームを危険な目にあわせた事は反省しています。でも、今は知りたいんです。夜行性のスピットルがなぜ昼間、地上に出てきたのか?一体何をしたかったのか?あいつの本当の心を知りたいんです!」
しかし、ヒウラはムサシの処分を解く事はしなかった。その夜、ムサシは自室でスピットルの事を分析していた
ムサシ(スピットルはおとなしい怪獣だ。あいつが急に暴れ出した理由は必ずあるはずだ)
―司令室
シノブ「キャップ。ムサシ隊員の処分、どうして解かなかったんですか?」
ヒウラ「今はまだ早い。そう判断したんだ」
シノブ「厳しいですね」
ヒウラ「ムサシの怪獣に対する情熱は本物だ。だが情熱だけではチームの一員は務まらない。それをあいつに理解してもらいたいんだ」
―翌朝・ムサシの部屋
ムサシ(航空機の飛行ルートがスピットルのいる埋め立て地上空に変更され、その数も増えている)
ムサシ「するどい聴覚を持つスピットルは激しいジェット音に過敏に反応したのかもしれない。それで4号機を攻撃したのか。大嫌いな音を消す為に…」
ムサシ「でも、なぜスピットルはあの埋め立て地を離れないんだ?音が嫌いなら他の場所に移動すれはいいのに…」
なぜスピットルが埋め立て地を離れないのか、悩んでいるとヒウラの言葉が頭をよぎる
ヒウラ『ムサシ、大切なのは真実を見極める目だ。それがチームEYESには必要なんだ』
ムサシ「エサ場があるのかな?それとも縄張り?」
ミク「どれも外れよ兄さん」
ムサシ「ミク!?どうして…」
ミク「そんな事より、エサ場や縄張りを荒らされただけでスピットルがあんなに凶暴になると思う?」
ムサシ「確かにあり得ないな」
ミク「でしょ?そこで私はスピットルが現れた場所を念入りに調べてみたの。すると、地下にこんな物があったわ」
ミクは兄のパソコンを操作し、スピットルが現れた地点の地図を出し地下にある卵の画像を見せる
ムサシ「卵だ。そうか、スピットルは自分が産んだ卵を守る為に怒り狂ったんだ」
ミク「正解。頭上に響くジェット音を卵を狙う外敵の威嚇音だと思い込んだのよ」
ムサシ「もし、それが真実なら…」
ムサシはパソコンを操作し、先程の航空機の飛行ルートの地図を出す。すると卵の側に空港があった
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