エピソード3 ページ20
ミク「そんな事も分からないの!?」
怒声をムサシに浴びせながらミクは兄の胸元を持って立たせる
ヒウラ「ミク、もう良い。ムサシ、たとえ新人でも自分勝手な行動は許されるものではない。それなりの責任はとってもらう」
そう言われたムサシは明らかに落ち込んでしまう
シノブ「キャップ、ムサシ隊員を任務から外すんですか?」
シノブの問いにヒウラは軽く頷く
ヒウラ「不服はないな?」
ムサシ「はい…」
―司令室から出たムサシは先程の事を考えていた
ムサシ(まいったなぁ。でも、どうしてあの時コスモスは僕に力を貸してくれなかったんだろう?)
するとそこへ書類を持ったヒウラが現れ、黄昏れているムサシを見つけて近づく
ムサシ「キャップ…」
ヒウラ「ムサシ。俺がお前をチームEYESに迎えた理由は前にも話したな?」
ムサシ「はい」
ヒウラ「その時、俺はこんな話をしたはずだ。“怪獣が何を考え、何をしたいのか”。つまり…」
ムサシ「怪獣達の本当の心を知りたい」
ヒウラ「そうだ。お前にはそれが出来ると思っていたんだが…」
ヒウラにそこまで目をかけてもらっていただけに昼間の行動のせいで失望させてしまったと思ったムサシはうつむく
ヒウラ「ムサシ、大切なのは真実を見極める目だ。それがチームEYESには必要だ」
そう言ってヒウラはムサシの肩をポンッと叩き、その場から去っていった
ムサシ「真実を見極める目」
―翌日、ムサシは鏑矢諸島に来ていた
そしていつも通り、リドリアスの巣に来たがリドリアスはいなかった
イケヤマ「おい、ムサシ」
ムサシ「イケヤマさん、こんにちは」
イケヤマ「EYESの任務がキツくて早速逃げ出してきたんだろう」
ムサシ「違いますよ。一度しょ、初心に戻ろうかなって」
イケヤマ「そうか」
ムサシ「ところでイケヤマさん、リドリアスの姿が見えないんですけどまさか……」
ムサシは先日のゴルメデの件でリドリアスは羽を痛めた為、重症なのでは?と思ったようだ
イケヤマ「心配するな。リドリアスなら元気だよ」
ムサシ「えっ。じゃあ、どうして…」
イケヤマ「メンテナンスだよ、電磁シールドの。いつもこの時期にやってるだろ?」
ムサシ「ああ、それで」
イケヤマ「リドリアスは洞窟の奥で寝てるよ。あいつはメンテ中に発生する超低周波が大の苦手だからな」
ムサシ「そうでしたよね。音の好き嫌いが激しいんですよね。音?ひょっとして…」
ある推測に至ったムサシは急いでトレジャーベースに帰還する
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