15話 ページ15
「あっまた来た！ちょっとそこの方！」
目の前でこちらを見てハッキリと声をかけられ、思わず立ち止まってしまった。
「あ...私、ですか」
「ええ、先程もお声かけさせていただきましたがお気づきになられなかったようで
改めまして私、囚人番号82番ハニーと申します」
「僕は3番、トロワです」
どうも...と軽い会釈をして、自分に何か用かと訊ねる。
「いえ、ただあなたがあまりに美しかったためつい声をかけずにはいられませんでした」
「はあ...」
「お名前をお伺いしても？」
「あ...えと、百式Aです」
(よそよそしいというか、丁寧な人たちだな...人見知り発動しちゃう...)
持っていた鞄を胸に抱き抱えるようにして持つ。
すると二人か間さらに窓ガラスに近づく
「お名前もご本人に負けず劣らず素敵ですね！
ところでいきなり失礼しますがAさん...」
「あ、はい...？」
二人が一呼吸置いたかと思うと、声を揃えてAに尋ねた。
「「今日の下着の色はなんでしょう？」」
カチン
あまりにも予想外すぎる質問に思考がシャットアウトしてしまったAはその場に凍りついてしまった。
「できれば形状も...」
「いえいえレースを...」
追加攻撃にハッと意識を取り戻したAはどうすることもできず、言葉すら発することなく本部へ逃げ帰る。
「あっ！...ったく、お前がレースの柄とか気持ち悪いこと聞くから逃げられたじゃねーか」
「僕はハニーくんの形状聞いてる方がいやらしいと思うけどね」
「トロワてめえぇ！！！」
＿＿＿その頃Aの個室
(びっくり...びっくりした...
下着ってもしかしなくてもこの下着...？)
思いだし混乱しているAは、今日はもう百子に甘えて寝てしまおうとそっと看守長室へ向かった。
コンコン
「あれ、返事が...
百子ねえ、入るよ...？」
ギイィと重い看守長室の扉を開くと、ものすごい形相で百子が怒っていた。
途中「610番...」と聞いたその番号にはふと聞き覚えがあったが、特に何も思い出せなかったため軽い駆け足で百子の元へ行く。
「...！A、いつから」
「今来たよ、百ねえ
それより大丈夫？610番？って人に嫌なことされたの？」
心配で椅子の横から膝に手をかけて、百子の顔をじっと見つめる。
「心配ない、すまないな」
「おいクソガ...A、ノックくらいしてから入れ」
「ちゃんとしたもん返事がなかっただけだもん
ていうかハジメちゃんもさもにいも存在感なさすぎ」
「「あぁ！？」」
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みか(プロフ) - はじめまして！作品読ませて頂きました！続き楽しみにしてます！ (2022年7月31日 20時) (
レス) id: 38ff0084b8 (このIDを非表示/違反報告)
SS YT(プロフ) - 星猫さん» めちゃめちゃに嬉しいお申し出なのですが…私今の時期受験期でしてあまりこちらに時間を割けないのです…この作品は書き溜めてあったものを毎日夜この時間帯に公開しにきているだけなのです。とても嬉しかったです。もしよろしければですが、また春頃お声かけください。 (2021年2月5日 23時) (レス) id: 876e5ee057 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 一緒に合作しませんか？ (2021年2月5日 20時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SS YT | 作成日時：2019年9月18日 23時
