アンチの大切さ ページ34
宇宙「よいしょっと。」
プロデューサーから貰ったダンボール箱を部屋へ持ち帰った。
ふぅ。意外と重いな…。
宇宙「よしっ。開けて見るか。」
覚悟を決めて、ダンボールの箱を開ける。
うわっ。こんなにいっぱい…。
これ、全部アンチからの手紙かな？
そう思うと…ちょっとヘコむ…。
はっ！
へこんでる場合じゃない！！
成長するためのヒントを貰わなきゃ！！
1番上の手紙を取り出す。
『桜坂 宇宙
お前は、0048に相応しくない。
襲名メンバーになるのがどれだけ難しいかも分からないくせに、でしゃばるな。
すぐに0048をやめろ』
宇宙「はぁ…。やっぱ、ショックだ…。そんな風に思われてるなんて…。」
震える手で、2枚目の手紙を見る。
『だが…0048で襲名したいのなら、襲名メンバーのライブを見ろ。
襲名メンバーのライブに答えはある。
それが見つけることが出来たら、握手会に行ってやってもいい。』
宇宙「っ！！」
最初は、ショックだった。
だけど、今は何だか嬉しい。
もっともっと…手紙が読みたい！！
私は、その後2通目、3通目と手紙を読み続けた。
どの手紙にも
『0048をやめろ』
『襲名なんて出来ない』
『ダンスが下手』
『受かったからっていい気になるなよ！』
そんな、言葉が並べられていた。
何度も泣きそうになった。
でも、冷静に考えれば、自分がダメな所を教えてくれてるんだ！って分かった。
アンチって…こんなに優しい存在なんだ。
今まで何で気づかなかったんだろう。
コンコンッ
ドアがノックされる。
宇宙「っ！！はい！」
涙を拭って、返事をした。
友南「ちょっといいかしら？」
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作者名：皐月 | 作成日時：2017年4月7日 10時
