ep10 再認識 ページ10
A「どうでしょうか」
今は彼の服を選んでいる最中だ。
絵里「何着せても似合うわね...」
A「そうだな、イケメンだしな。はっはっは」
絵里「もう、調子に乗らないの。次これ来てみて」
A「あいあいさー」
実際、彼はすごく顔が整っていると思う。自分のことを「イケメン」と言ってるのは彼にとっては冗談かもしれないが、客観的に見れば事実だ。学校でも結構な数の女子生徒が突撃していると聞く。
A「どや」
絵里「！それすごい似合ってるわ！」
A「マジで？じゃあこれ買うか」
絵里「じゃあ...次これね」
A「へ？一着じゃないの？」
唖然とした。本当にファッションに疎いらしい。
絵里「せっかく服買いに来たのに一着なんてありえないでしょ？...まさかお金持ってきてないとか？」
A「いや、金なら腐る程あるぞ。まあそう言うなら着るけどさ」
腐る程、という表現に疑問を感じたが、お金はちゃんと持ってきているらしい。
彼のなんだかんだ言いながらも、素直に言うことを聞いてくれるところは好きだ。
A「しかし、結構買ったな。選んでくれてありがとな」
絵里「ど、どういたしまして///」
白状すると、途中から完全に私の趣味で選んでいた。それに対し文句の一つも言わずに試着してくれる彼には中々申し訳ないことをした。
A「...よし、じゃあ次絵里の選ぶか」
絵里「え？私の？」
突然の提案に驚く。
A「選んで貰ったお礼に俺も選んでやるよ。まあセンスには期待しないでくれよ？」
絵里「〜〜っ！！え、ええ。そこまで言うなら行きましょう///」
本当に嬉しかった。彼が選んでくれるというのだから、センスに問わずなんでも買ってしまいそうだ。
正直彼を誤解していた。待ち合わせの時もそうだったけれど、彼は意外と紳士なのかもしれない。
絵里「...やっぱりあの頃の優しいあなたのままなのね」ﾎﾞｿｯ
A「ん？何か言ったか？」
絵里「ふふ、なんでもないわ。早く行きましょ？」
その時、やっぱり私は彼のことが好きなままなんだな、と再認識した。
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Cloc(プロフ) - うす笑 (2014年10月10日 18時) (
レス) id: dbf5e5e9a4 (このIDを非表示/違反報告)
2103Satoshi(プロフ) - 最高すぐる (2014年7月15日 14時) (レス) id: f36ecadc16 (このIDを非表示/違反報告)
ピロ(プロフ) - すごくよかったです。ただギャグパートが面白すぎて電車内で笑っちゃったじゃないですか(笑)どうしてくれるんですかｗ (2014年5月22日 15時) (レス) id: 05faecfc48 (このIDを非表示/違反報告)
風吹けば名無し - ラブノベルス…本編よりサイドストーリーってか (2014年3月28日 0時) (レス) id: 2ee14e55a5 (このIDを非表示/違反報告)
虎竜(プロフ) - 更新お疲れ様です！いつも楽しみに待っています！頑張ってください！ (2014年1月28日 1時) (レス) id: 757843876f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さとう | 作成日時：2014年1月19日 11時
