ep6 本屋 ページ6
姉貴から雑誌を買ってきて欲しいと言われ、今は本屋に来ている。
A「はあ...」
絵里「溜め息つくと幸せ逃げるわよ？」
何故か絵里も一緒に。
曰く、買いたい物があるらしい。
A「幸せなら既にそこを尽きてるんでね。...ああ、あったあった」
頼まれたのはファッション誌だった。あの女にファッションなんて概念があったのか。
A「へえ、580円か。意外と安いんだな」
絵里「ファッション誌なんてこんなものよ？買ったことないの？」
A「ファッションとかあんま気にしない派だしなあ。最近はもっぱら制服だし」
絵里「へえ、なら今度私が選んであげましょうか？」
A「ほーん、絵里がねえ...俺にもヘソだし服買わせる気か？」
合宿の時を思い出す。
絵里「なっ...！///」
A「いや、あれはあれで似合ってたしな。確かに絵里のファッションセンスは高そうだし、選んでくれるなら任せるが」
絵里「...そ、そう///ならこのエリーチカに任せなさい！」
ドン、と胸を張る絵里。自分のことを”エリーチカ”なんて言う辺り、以前と比べてかなり丸くなったなあ、と思う。
A「じゃあ次絵里の買いたいもの探すか。本屋に来たからにはやっぱ買うもんは本なんだろ？」
絵里「ええ」
別のコーナーに移動する絵里に着いて行く。
絵里「多分ここら辺に...あったわ」
A「ほお、文庫本か」
絵里「そう、ミステリー系よ」
A「ミステリー系が好きなのか？」
絵里「いえ、別にそういうワケではないわ。
基本的に文庫本ならあまりジャンルは問わないわ。...ああ、残虐なシーンが多いものは苦手ね」
「そうだ」と言って絵里が手をポンと叩いた。
絵里「あなたも買って見ないかしら？この本」
A「俺が？なんで？」
文庫本は俺もよく読むが、何故絵里がそんなことを言うのかよくわからなかった。
絵里「ええ、一度同じ本を買って感想を言い合うっていうのをしたかったのよ」
A「感想を言い合う、ね」
絵里「それともあまりこういのには興味なかったかしら...？」
少し落ち込んだような顔をする。そんな顔をされたら断りにくい。
いや、確かに感想を言い合うというのは初めての試みだし、面白そうではある。
A「いいよ、買おう」
絵里「！本当に？」
A「ああ」
絵里「ふふ...ありがとね。嬉しいわ」
ニッコリと笑顔になる。
何故だろうか、その笑顔に見覚えがあると感じた。
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Cloc(プロフ) - うす笑 (2014年10月10日 18時) (
レス) id: dbf5e5e9a4 (このIDを非表示/違反報告)
2103Satoshi(プロフ) - 最高すぐる (2014年7月15日 14時) (レス) id: f36ecadc16 (このIDを非表示/違反報告)
ピロ(プロフ) - すごくよかったです。ただギャグパートが面白すぎて電車内で笑っちゃったじゃないですか(笑)どうしてくれるんですかｗ (2014年5月22日 15時) (レス) id: 05faecfc48 (このIDを非表示/違反報告)
風吹けば名無し - ラブノベルス…本編よりサイドストーリーってか (2014年3月28日 0時) (レス) id: 2ee14e55a5 (このIDを非表示/違反報告)
虎竜(プロフ) - 更新お疲れ様です！いつも楽しみに待っています！頑張ってください！ (2014年1月28日 1時) (レス) id: 757843876f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さとう | 作成日時：2014年1月19日 11時
