ep32 約束 ページ32
12年前
絵里『Aくーん♪』ダキッ
A『!?え、絵里ちゃん、あんまり突然抱きつかないで...』
絵里『え...?嫌だった...?』
A『あ、ううん!ちょっとびっくりしただけ!嫌じゃないよ!』
絵里『本当...?』
A『本当だよ』
絵里『...!A君!大好き!』ギュッ
A『うわわ///』
絵里『〜♪』ギュー
五歳の頃、親の仕事でロシアに半年程滞在していた俺は、その時家が隣だった絵里と仲良くなった。
ずっと遊んでいる内に、幼いながらもいつの間にか恋人関係になっていた。
ある日、日本に戻ることが決まり、俺と絵里は離れることになった。
絵里『A君...行っちゃヤダよ...』
A『大丈夫だよ。また会えるから』
絵里『でも...』
A『約束するから。もし、再開した時お互いが覚えてたら...』
絵里『...うん。約束だよ?』
A『絶対守るよ。絵里ちゃん』
────────────────
A「そうか...今までの既視感は...」
葵「そう。12年前、アンタのガールフレンドは絵里ちゃんだったのよ」
A「...待て、いつから絵里のことを知ってた」
葵「さあ?面白そうだから黙ってた♪」
こいつ...
葵「で?どうするの?あの時の約束をしたのが身近にいる人間だとわかった今、アンタはどうすればいいの?」
A「それは...」
あの時の約束をしたのが絵里で、今その絵里が身近にいる。そして、今も変わらず俺のことを好きでいる。
だが、そんな絵里を俺は裏切った。今の俺に絵里と恋人になる資格は
そう思いかけていたところで、携帯が鳴った。...亜里沙からだ。
亜里沙『Aさんですか?今どこにいますか?』
A「え?家だけど...」
亜里沙『ええ!?そこにお姉ちゃんいるんですか!?』
A「...?いや、いないよ」
亜里沙『...!?あの!お姉ちゃんがまだ帰ってきてないんです!』
A「は...?」
絵里が、帰ってきてない...?
時計を見る。22:50分 もうすぐ23時だ。絵里は俺より早く帰ったから、当然家にも着いている筈だ。
亜里沙『電話にも繋がらなくて...!それで...!』
A「...亜里沙、家で待ってろ。すぐに連れてくる」
そういって、電話を乱暴に切った。
葵「行ってきなさいな。この件は貸しにしとくからさ〜」
ブンブンと手を振る姉貴
A「ぜってえ返さねえぞ!行ってくる!」
勢いよく家から飛び出し、走り出す。久々の全力疾走だ。
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Cloc(プロフ) - うす笑 (2014年10月10日 18時) (レス) id: dbf5e5e9a4 (このIDを非表示/違反報告)
2103Satoshi(プロフ) - 最高すぐる (2014年7月15日 14時) (レス) id: f36ecadc16 (このIDを非表示/違反報告)
ピロ(プロフ) - すごくよかったです。ただギャグパートが面白すぎて電車内で笑っちゃったじゃないですか(笑)どうしてくれるんですかw (2014年5月22日 15時) (レス) id: 05faecfc48 (このIDを非表示/違反報告)
風吹けば名無し - ラブノベルス…本編よりサイドストーリーってか (2014年3月28日 0時) (レス) id: 2ee14e55a5 (このIDを非表示/違反報告)
虎竜(プロフ) - 更新お疲れ様です!いつも楽しみに待っています!頑張ってください! (2014年1月28日 1時) (レス) id: 757843876f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さとう | 作成日時:2014年1月19日 11時