ep21 記憶 ページ21
『A君...行っちゃヤダよ...』
『大丈夫だよ。また会えるから』
『でも...』
『約束するから。もし、再開した時お互いが覚えてたら...』
『...うん。約束だよ?』
『絶対守るよ。──ちゃん』
────────────────
【蓮藤A】
A「っ!?」
ベットから起き上がる。
A「今...のは...」
時計を見る。AM6:30
いつもより大分遅く起きた。
A「...またあの夢か」
頭を抱えて、顔を洗いに行った。
葵「アンタそりゃ、あの子との記憶に決まってるじゃない」
先程の夢の事を話すと、姉貴にそう言われた。
A「...んなアホな」
葵「けど、アンタも薄々感じてるんじゃない?それがただの夢じゃないってことを」
姉貴に言われ、思わず箸を動かす手が止まる。
A「...まあな」
こう何回も夢に出てくると、流石にただの妄想ではないことがわかってくる。
A「だとしても、今の俺には関係ない」
葵「どうだか、夢ってのは自分の深層心理にあるものを反映するものよ。つまりアンタはどこかでそれを望んでるのよ。
...ねえ、もしその女の子が見つかったら、アンタはどうするの?」
姉貴に問われる。見つかったら、なんてことは考えたこともなかった。
A「...知らん。そういうのは実際に起こらないとわからないし、何より小さい頃の約束だ。俺が覚えてないんだし、向こうもどうせ覚えてないだろう。
だったら約束を果たす必要もない。色恋沙汰には興味ないしな」
そう言って、居間を出て身支度をするために自分の部屋に行った。
葵「色恋沙汰には興味ない、ねぇ...。だったら、そんなのが夢に出てくるはずもないんだけど。まあ、あの馬鹿がそれに気づくはずもないか」
クスクスと愉快そうに葵は笑った。
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Cloc(プロフ) - うす笑 (2014年10月10日 18時) (レス) id: dbf5e5e9a4 (このIDを非表示/違反報告)
2103Satoshi(プロフ) - 最高すぐる (2014年7月15日 14時) (レス) id: f36ecadc16 (このIDを非表示/違反報告)
ピロ(プロフ) - すごくよかったです。ただギャグパートが面白すぎて電車内で笑っちゃったじゃないですか(笑)どうしてくれるんですかw (2014年5月22日 15時) (レス) id: 05faecfc48 (このIDを非表示/違反報告)
風吹けば名無し - ラブノベルス…本編よりサイドストーリーってか (2014年3月28日 0時) (レス) id: 2ee14e55a5 (このIDを非表示/違反報告)
虎竜(プロフ) - 更新お疲れ様です!いつも楽しみに待っています!頑張ってください! (2014年1月28日 1時) (レス) id: 757843876f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さとう | 作成日時:2014年1月19日 11時