90話、行かなくちゃ ページ41
あれから私はクザンくんのところへは行ってない。
だって…
「…どうせ嫌われちゃったんだもんね…」
気持ちはひどく下がっているが、いつも通り仕事に取り掛かる
仕事を頑張れは少しだけ忘れられるから
植物さんとか虫さん達とも喋ってね
「……ﾊｧ…」
でも、口を開けば出てくるのは溜息ばかりだった。
植物『おい、A…大丈夫か?』
植物2『ほんとよー!日に日に弱っていってるようよ…?』
植物3『…ちゃんと食べてるのか…痩せてるような感じするぞ…?』
心配そうに私にそう言う植物さん達。
私は心配させちゃいけないと、無理やり笑顔を貼り付けた。
「えぇー大丈夫だよ?元気、元気!」
そう言っても植物さん達は心配そうだった。
ちゃんと笑えてなかったかな?
植物『…見てるこっちが辛くなるよ、A…』
植物3『おい、本当に大丈夫かよ…』
「大丈夫…だよ?」
植物2『……無理してるわ…』
「ッ……」
そんなこと言わないで
だって他にどうすればいいかわからないの
何をすればいいか
「………もぅ……やだぁ…」
植物『…A…』
涙がまたたまり、零れそうになった瞬間
虫『おい!!A!!!』
「!!??」
突然虫さんの声が聞こえてきた。
それも大声で焦った様子で
私は涙がすぐに拭った。
「…ど、どうしたの…?」
そう聞くと、虫さんは
虫『大変だ!!お前の彼氏が!!!』
「…え?」
彼氏って…クザンくんのことだよね?
今は…かもしれないけど…
そんなことを思っていると虫さんは続けた。
虫『あいつが海軍をやめるらしい!!!』
植物1.2.3『えェ!!!??』
「………ぇ」
一瞬虫さんが何を言っているのかわからなかった。
いや、頭が理解したくなかったのかもしれない
酷く驚く植物さん達に対して私はただ呆然としていた。
植物2『Aッ!どうするの!?』
焦りながらそう私に聞いてくる。
「…え…と…」
でも、私は頭がちゃんと回らなかった。
何にも考えられなくなっていて、頭が真っ白だった。
植物3『おいA!!!』
「!!??」
少し怒鳴り気味に言われる。
それで私は我に返った。
「……あ…い、かなきゃ…」
植物2『え…?』
「……行ってくる!!」
虫『…お、おう!!行ってこい!!!』
私は考えるより先に体が動いていた。
行かない
なんて思っていた気持ちは何処かに行ってしまったようで、ただ只管走った。
虫さんの声で後ろから聞こえてきた場所へと向かった。
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鄙汰 -Hinata- - とにかく泣けました。 こんなにいいクザンとのお話初めて読みました。 大好きな作品になりました。 続きの(海軍出たあと)のお話も見てみたいです お時間があれば！ (2019年11月18日 2時) (
レス) id: 3fbdf01e88 (このIDを非表示/違反報告)
ナツキっく - 最後のクザンの「さよなら」でボロ泣きしてしまいましたぁ。読み終わってすぐコメント書いてるんですけど今涙と鼻水がとまりませぇぇん！！ (2016年11月25日 23時) (レス) id: 5997d505e6 (このIDを非表示/違反報告)
miyu(プロフ) - ボロ泣きしちゃいましたー。とても良かったです！ (2016年7月29日 16時) (レス) id: 02740b4f84 (このIDを非表示/違反報告)
まるまる。(プロフ) - もうボロボロ泣きましたーとってもおもしろかったです。 (2016年7月11日 23時) (レス) id: c4da1e1077 (このIDを非表示/違反報告)
死神 - いい話でした (2016年5月7日 3時) (レス) id: 19bd631762 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドンペリ | 作成日時：2013年10月29日 19時
