87話、伝える ページ38
おじいちゃんに部屋に連れていから、ソファに座らされる
ガープ「……A…」
「…ッ…ぅっ…」
心配そうにしながら、私の背中をさする
ぼろぼろ泣く私におじいちゃんは困ったように眉を下げた
なんであんなに冷たく言うの?
そんな気持ちが頭の中をぐるぐると回る
するとおじいちゃんが
ガープ「……クザンがあんな風に言ったのは…仕方ないんじゃよ…」
「ッ!?…な、何が仕方、ないの…!!」
思わず怒り混じりに言ってしまう
そんな私の落ち着かせようと、おじいちゃんはまた背中をさする
ガープ「……やはり、好きな女に…あんなところは…、見せたくないのじゃよ…」
「!!?……
…で、でも…あんな風に言わなくても……」
太ももの上で握りしめた拳に力を加える
その拳の上に大きなおじいちゃんの手が重なった
ガープ「…クザンの傷は酷かった…余裕が…なかったんじゃろ…」
「わかってやってくれっ」と強く言うおじいちゃん。
おじいちゃんもクザンくんが好きなんだろうな…
クザンくんもおじいちゃんを尊敬しているし…
私は小さく頷き、私の手にかぶせているおじいちゃんの手にもう片方の自分の手をのせた
「………うん…」
そう言って、顔を上げる
おじいちゃんは少し安心したように微笑んだ
でも、私はまた俯く
「……でも…私…クザンくんに酷い事言っちゃった…」
その時のことを思い出してまた涙が溢れ出した
すると、おじいちゃんは
ガープ「……大丈夫じゃ…」
と小さく呟いた
「……ぇ…」
ガープ「…ちゃんと自分の本当の気持ちを伝えろ…」
そう言い、私を頭を撫でた
安心するおじいちゃんの手
ガープ「……Aは…クザンが好きなんじゃろ…?」
「……うん………好き…」
聞こえるか聞こえないか位の声で言う
するとおじいちゃんは笑った
ガープ「だったらちゃんと伝えて、悔いの残らないようにせェ!!」
「!!!??」
いつもみたいな笑顔でおじいちゃんは私を抱きしめそう言ってくれた
それがすごく心に響いて、嬉しくて、また涙が零れた
「…っう…ッ…う、ん…!」
それから私はおじいちゃんの腕の中でずっと泣いた
泣いている間は何も言わずただ黙って抱きしめて背中をさすったり、頭を撫でてくれたり
やっぱりおじいちゃんの腕の中は安心で、私は泣き疲れて眠ってしまった
そうだよ
私はクザンくんが好きなんだ
このままじゃ駄目
ちゃんと言おう…
大好きだって言おう
- 金 運: ★☆☆☆☆
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- 健康運: ★★★★★
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鄙汰 -Hinata- - とにかく泣けました。 こんなにいいクザンとのお話初めて読みました。 大好きな作品になりました。 続きの(海軍出たあと)のお話も見てみたいです お時間があれば！ (2019年11月18日 2時) (
レス) id: 3fbdf01e88 (このIDを非表示/違反報告)
ナツキっく - 最後のクザンの「さよなら」でボロ泣きしてしまいましたぁ。読み終わってすぐコメント書いてるんですけど今涙と鼻水がとまりませぇぇん！！ (2016年11月25日 23時) (レス) id: 5997d505e6 (このIDを非表示/違反報告)
miyu(プロフ) - ボロ泣きしちゃいましたー。とても良かったです！ (2016年7月29日 16時) (レス) id: 02740b4f84 (このIDを非表示/違反報告)
まるまる。(プロフ) - もうボロボロ泣きましたーとってもおもしろかったです。 (2016年7月11日 23時) (レス) id: c4da1e1077 (このIDを非表示/違反報告)
死神 - いい話でした (2016年5月7日 3時) (レス) id: 19bd631762 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドンペリ | 作成日時：2013年10月29日 19時
