71話、しぬ ページ22
絶対にでないと思っていた声がその時は出た。
かすかすで汚い声だけど、出さずにはいられなかった。
私が見たのは
ルフィ「……ぁ…」
エース「………」
ルフィの前でエースが倒れているところだった。
「……ぅ…そ……だ……」
微かな声で呟く。
下の方からはざわめきが聞こえてくる。
そうだよね、突然壁が壊れたと思ったら私が出てきたんだもん
ガープ「A…!?」
センゴク「な…何故Aがっ…」
クザン「Aちゃん…!!??」
おじいちゃんや殿
クザンくんの声も聞こえてくる。
だけどそんなこと今は考えてられなかった。
「……また…だ……」
______また助けられなかった
また…まただ
サボの時と
お父さんやお母さんの時と一緒だ
大切な人を1人も
たった1人も
す く え な い
ふらつく足で何とかエース達のところへと向かおうとした。
「…ぁ…」
でも私は頭が全く回らなくて、ここがどれだけ高いところなのか忘れていた。
踏み出したところには床なんかなくて、私は足を踏み外した。
思考が停止した
下の方が一層ざわめき出す。
あ、死ぬんだ
そう思った。
「………」
落ちる中、思う。
このままでいいのかと
しんでもいいとも思った
だって、また救えなかったんだから
エースもサボも両親もいない
だったらって
でも本当にいいの?
なんて言葉が頭の中で響き渡る。
その時
クザン「ッ!!!!
_____Aちゃんッ！！！！！！」
「!!!??」
クザンくん?
バッと向いた先にはクザンくんが今にも泣きそうな顔で私の名前を叫んでいた。
そんな顔を見た時思った
しんじゃダメだ
そう思った瞬間、咄嗟に口が動いていた。
「…皆………
助けてっ…!!」
出せる最大の声でそう叫ぶ。
すると、落ちる下の方の地面からものすごい音を立てて、太い植物が沢山生え出した。
その大きさにそこにいた人々は目を疑った。
そしてその植物達は落下地点に集まり、地面に落ちないようにクッションを作った。
植物さんたちだけじゃない、空にはたくさんの鳥がいた。
その鳥達は一瞬にして私のもとに来て、優しく包み込んだ。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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8
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鄙汰 -Hinata- - とにかく泣けました。 こんなにいいクザンとのお話初めて読みました。 大好きな作品になりました。 続きの(海軍出たあと)のお話も見てみたいです お時間があれば！ (2019年11月18日 2時) (
レス) id: 3fbdf01e88 (このIDを非表示/違反報告)
ナツキっく - 最後のクザンの「さよなら」でボロ泣きしてしまいましたぁ。読み終わってすぐコメント書いてるんですけど今涙と鼻水がとまりませぇぇん！！ (2016年11月25日 23時) (レス) id: 5997d505e6 (このIDを非表示/違反報告)
miyu(プロフ) - ボロ泣きしちゃいましたー。とても良かったです！ (2016年7月29日 16時) (レス) id: 02740b4f84 (このIDを非表示/違反報告)
まるまる。(プロフ) - もうボロボロ泣きましたーとってもおもしろかったです。 (2016年7月11日 23時) (レス) id: c4da1e1077 (このIDを非表示/違反報告)
死神 - いい話でした (2016年5月7日 3時) (レス) id: 19bd631762 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドンペリ | 作成日時：2013年10月29日 19時
