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第40話 ページ44

そんな騒ぎの中…口を真っ先に開いたのは…
棗君だった。

棗:「おい…お前いきなり現れて…一体何者だよ?」

そう蓮にガンを飛ばし…聞く棗に…

蓮:「大変失礼致しました。私…月島家に仕える執事…藤堂蓮と申します。貴女方の事は、お嬢様からの手紙で存じ上げております。」

「貴方は…確か日向棗様で宜しかったでしょうか…?」

そう恭しく…聞いてくる蓮の姿に…

棗:「あぁ…そうだ。」
と珍しく押され気味の棗君を他所に
蓮は、話を続ける。

「お嬢様からの手紙で…ご友人が沢山出来たとの事で…私共もとても安心しておりました。
どうぞ皆様これからもえりかお嬢様と仲良くしてあげて下さいね。」と綺麗な笑みを浮かべ
挨拶すると…

クラスの女子達からは…黄色い声援が飛び交うのだった。

ガチャ…扉を開く音がして鳴海先生が入ってくる。

鳴海:「何やら教室が騒がしいと思ったら…
犯人は…蓮君だったのか♪」と楽しげに話す
鳴海先生に…

蓮:「これはこれは…鳴海先輩。
いつもえりかお嬢様が大変お世話になりありがとうございます。騒ぎを起こしてしまい…申し訳ありません。」

「学園の方より…1日里帰り特典なるものが使えると連絡を受け…えりかお嬢様を迎えに上がった次第で御座います。」

「つきましては…鳴海先輩にえりかお嬢様の外出許可を頂きたいのですが…?」と完璧な笑顔で
鳴海先生に話し…

鳴海:「えりかちゃんの事頼んだよ…蓮。」
と小さな声で蓮に呟いた後…
「えりかちゃん久しぶりの自宅楽しんでおいでね〜♪」と笑顔で外出許可を出してくれたのだった。

「えりかちゃん〜1日里帰り楽しんできてね〜♪」」そう皆送り出され…

私は、大きな黒塗りの車に乗り…自宅へと戻ったのだった。

車に乗る際…複雑な表情で私を見つめている
ルカ君の視線に…その時の私は全く気づけていなかったのだった。

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作者名:秋桜 | 作成日時:2019年3月25日 12時

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