短編集**Jr. SZ JW

今日は特別　西畑大吾 ページ49

球技大会は好きやない。そもそも行事に乗り気になれないってのが根底にあるから。



「大吾！！！」


試合が終わったAが真っ先に俺のもとへ走ってくる。


彼女は俺とは正反対で、最後の球技大会やからって今までの２回より気合いが入っていた。


そしてその気合いに巻き込まれた俺がしたのは



西畑「ほれ、お目当てはこれやろ？」



Aのチームが優勝したら買ってあげるって約束。


どのみち渡すつもりで、ちゃっかり試合前に買ってたそれを見せた。



「やっぱり！！大吾覚えてたんやね！」


西畑「さすがやろ？」


「でも抹茶味のがよかったな」


西畑「いらないなら俺が食べる」


「いや私が食べる！」






このあまのじゃくめ


文句言っときながら幸せそうな顔してシュークリーム頬張ってるし。



時々目が合えばむふふって笑ってきて

逆に俺が癒されてるやん。




ああなんか


…球技大会、悪くないな。







西畑「A」


「ん？」


西畑「俺のおかげやろ。優勝したの」


「否定はしない」



相変わらずへそ曲がりな口調だ。




西畑「よくがんばりました。」


「うん」






「ご褒美ちょうだい」


西畑「そのシュークリームはご褒美とちゃうん」



「モノやなくて。ほら、こう…して？」



Aの手がぎこちなく俺の頭を撫でる。




今日は、偏屈なきみが




西畑「…ふーん、わかった。」


「何やの？その顔。今日くらい甘えても…」


西畑「可愛いところあるやん」





少しだけ素直になれた日。






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のらねこ様リクエスト

西畑くんはいつも同じキャラになってしまいます…笑

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