だいすきはっぴーついんたわー

＃３ ページ21

やってもうた。
言うつもりなんか、なかったのに。


桃「ごめん流星…、」


ずっとこの距離やなって、昔から思ってたのに、いきなり流星が離れてくから。
俺は嬉しかったのに。

なのになんで、俺はこんなアホなんやろ。


青「…謝んなよ＿」


言葉の始まりは頭の上で、言葉の終わりはすぐ耳元で聞こえた。

ただ驚いて、身動きすら取れなかった。
俺の大好きな黒髪は、うなだれるように俺の肩に額を当てている。

戸惑って彼の名前を呼ぼうとした時、


青「すき」


流星の細い吐息が俺の服に当たってそこだけがじわりと熱くなった。

流星のあたまがゆっくりと持ち上がり、目の前で止まった。


青「冷たくして、ごめんな」


心臓が絞られたみたいにきゅっと縮まったような感覚。
流星といると、よくなったこれって。


桃「ずっと、好きやったんかも。」

青「…かもってなんなん、」


流星は拗ねたように言ってから、俺の隣に座った。


青「…テストよかったら、また俺んち来たら？」


頬杖をついて優しく微笑む流星。


桃「悪くても行ってええ？」


こんな質問、しなくてもわかってるけど。




「どっちにしろ、俺が教えたるから」

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