Love feeling 5

241 ページ41

拡輝side





上がると畳んであるバスタオルが置いてあって、

それで身体を拭く。


あ、この柔軟剤の匂い、

Aの匂い。


思わずくんくんと嗅いでしまう。



拡「あがったよー」


部屋に戻ると、

ベットでスヤスヤ眠るA。



まじか。

って思った。



拡「おーい、A？」


声をかけてみても、反応がない。


拡「そんな無防備に寝てたら、襲っちゃうぞ…」


はぁ…

ああ、よく見たら肌白いな。

まつ毛長いし。

頬を撫でれば、柔らかい。

すごい綺麗な寝顔…



拡「A〜」


次はツンツン、とほっぺをつつく。

眉間にしわを寄せているA。


拡「起きて。拡輝寂しいよ〜
化粧も落とさなきゃでしょ〜」


女の子は肌荒れなんて嫌でしょ。天敵でしょ。


「んん〜」


起きたかな。


拡「起きて〜」

こんなに必死に起こして、

おいらも構ってちゃんだなーって

我ながらに思う。



「…ごめ、睡魔が…」

拡「ん。いいよ。」

「私も入ってくる」

拡「入っておいで。テレビ観てる」

「うん、待ってて」



テレビをつけると

ちょうど今観ているドラマが入っていて、

あ、今日だったっけって思った。



これ、女優さん可愛いんだよなーとか

ちょっと不謹慎なこと思ったけど、

付き合う前から始まってたし、

今思えばAの方が全然可愛い。




半分くらい過ぎた頃、

Aがお風呂から上がってきた。



やっば…

ほんのり紅くなった頬、濡れた髪。

すっぴんは少し幼くて

いつもは綺麗目な、

年よりは上に見られるAだけど

マジで可愛い…



「テレビ観てるからドライヤーかけたらうるさい？」

拡「あー、録画してるやつだからいーよー」


普通に、振舞ってるけど

ニヤけてないかな、おいらの顔。

ただでさえニヤけ顔だって言われるのに。


「ごめんね、少しだけ待ってて」

拡「あいよー」


洗面台に戻って

ブォーというドライヤーの音が聞こえて、

ああ、早くAが

こっちにこないかな、って思う。

ギュッてしたい。チューもしたい。



今日は色々なこと考えたから、

おいら、ちょっぴり疲れちゃった。

なんか無性にAを独り占めしたい。



ドライヤーの音が止まってから数分。

戻ってこない。


あ、化粧水とかお手入れでもしてるのか。

女の子って大変。






.

242→←240

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す