ＤＥＶＩＬ .《西畑大吾》

ＤＥＶＩＬ.４４ ページ44

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《ごめんなあ、A》





廉は、そういい私に背を向けた。





《A、お前はさ、俺らと居って幸せやった？》




「…幸せやったよ！！」




《ならよかった》






背を向けてるけどわかる。



どんな表情しとるとかはわからへんけど




…廉は泣いている。







「ありがとう、廉」




そう言うと、廉は自分の服の裾をぎゅっと握った。






《じゃあな》




歩き出した。






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追いかけなきゃ、わかってたのに。



動けなかった。









なんでやろう。
廉が、追いかけてくんなって言ってるようで。






廉が、曲がり角を曲がった瞬間。


胸がざわざわした、






また、廉を失うんか。






咄嗟に追いかけた。





けど、遅かった。






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角を曲がった先に、もう廉は居らんかった。







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