検索窓
今日:8 hit、昨日:18 hit、合計:189,106 hit

-Story3-side夢主- ページ4

「お待たせ!」

「センラ今電車ついたとこー」


駅へ行くとすぐにみえてきた私の大好きな人。
今電車ついたとこっていうけど前の電車10分前じゃん。
なんていうのは口に出さず、私はセンラさんに相槌を打った。
それより私の頭の中には疑問がいくつもあった。

「ねえどこ行くの?」

「秘密―」

「えwwじゃあなんで急に誘ったの?いつも前から言ってくれてたのに」

「今日がよかったからかな」

「ふーん」

私はその時本当に重要なことを忘れていた。


「はいここ」

降りた駅は見慣れない場所で、センラさんの手をつなぎながら少し後ろを歩いてついていく。
ついたよ、という声で辺りを見渡してみると…

「え、ここ…」

そうそこは最初に私たちが出会ったあの居酒屋だった。

「え、なに飲みに来たの?」

「それもあるー」なんて言いながらのれんをくぐり中へ入っていくと変わらない雰囲気。
運よく最初の席が空いていて私たちはそこへ座った。

あー…この席に座るのも一か月ぶりか…
…え?


ん?
「センラさん?!待って、まってまって、今日何日」

「あ、やっと思い出した?」

「今日一か月だから…」

「せーかい!」

「え、ごめんね…最近会ってないし、ごはんも作りに行ってないし…」

「全然大丈夫やでAちゃんにもAちゃんの生活があるんやから」

そういいながらお酒を飲んでいるセンラさんは本当に大人だ。
あ、そうだ、と言ってセンラさんが持っていた荷物を漁り始めた。

「これ、一か月…というかセンラの歌みたを聞いてくれたあの日からずっとありがとう。こんなんじゃちっぽけなものやけど受け取って。こっちきて」

私がセンラさんの元に近づくと私の首に手をまわした。そのすぐ後にひゅっと冷たい感触が首に伝わった。見てみると…

「かわいい…」

「最初に聞いてくれた千本桜から桜の花びらのネックレス。一枚かけてるのはセンラがいないと完成しないっていうなんかエゴwあとなあとな!」

さらに取り出したのはまさかの指輪だった。

「ゆび…わ?」

「うん。結婚しようとかじゃない。Aちゃんがセンラのもとにいないとき、センラ以外の男がAちゃんに向かないようにするための指輪。」

センラさんは束縛タイプだと思った。
それでも心地よい束縛だった。

「ほんと…ありがとう…っっ」

「もーなんで泣くんよ、ほらほら可愛い顔が台無しやで」

涙をぬぐうセンラさんはいつもよりも大人だった。

-Story4-sideセンラ-→←-Story2-side夢主-



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (151 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1038人がお気に入り
設定タグ:センラ , 浦島坂田船 , 歌い手
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

せせ - うおぉぉぉ〜センラさん好き…尊いってなっておりました笑 私ヤバいですね笑 (2020年5月13日 22時) (レス) id: b70251c49a (このIDを非表示/違反報告)
はりい(プロフ) - 初コメ失礼します。毎回通知が来る度に、今回はどうなったのかな?次回はどうなるのかなあ…!なんて凄くワクワクしながら読んでいます。お身体にはお気をつけて、無理のない範囲でこれからも頑張ってくださいね♪楽しみにしてます!! (2020年3月30日 14時) (レス) id: 448a94a682 (このIDを非表示/違反報告)
Mofu(プロフ) - 初コメ失礼します!いつも楽しませてもらってます!!無理せず頑張ってください! (2020年3月27日 9時) (レス) id: 57f9efce9b (このIDを非表示/違反報告)
Rinara* - 続編おめでとうございます!更新頑張って下さい!体、気を付けてください...! (2020年3月27日 0時) (レス) id: b08831265b (このIDを非表示/違反報告)
- 続編おめでとうございます!これからも頑張ってください! (2020年3月23日 21時) (レス) id: 0a249ceab0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:れおなちゅ | 作成日時:2020年3月22日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。