-Story18-side夢主- ページ19
あの風邪を引いた日から数日
あの日はホント散々だった。
倒れてセンラさんに迷惑をかけるし、センラさんにお兄ちゃんのことを話してしまった。
誰にもこんな詳しく話したことはなかったけれどなぜか話したほうが楽になると口を開いた自分がいた。
付き合おうと言われたときは驚いた。驚いたしぜひ!!と言いそうになった。でもきっとセンラさんは私への同情で、この空気の流れでそう言ったんだと思った。本当に思ってたり絶対にしないから。早く振り向かせたい。センラさんを早く振り向かせるために努力をしよう。
そして私は家に帰ってすぐに料理を猛勉強した。
そして一日目
鍵もらったはいいけど…使っていいのだろうか。
数分悩んだ末私は
ピーンポーン
インターホンを鳴らした。
ガチャ
「はーいってAちゃん?鍵は?!」
びっくりしたように言うセンラさんに私は冷静に返す。
「使っていいのかわからなくて…」
「使っていいから渡したんやん!まぁ入り」
そりゃそうか…と指に引っ掛けていた鍵をしまって部屋にお邪魔した。
「何作ってくれるん?」
まさに犬。尻尾を振ってエプロンに着替えている私のもとへ寄ってきてメニューを聞いてくる姿は完全に犬。犬センラさん。…鼻血出そう。
「内緒です!」
「ふふ…そっかぁ…出来たら呼んでな部屋で仕事しとくわ」
よーし、勉強の成果出すぞ!
とりあえず好きな食べ物らしいカレーだけどこれ絶対成功するじゃん。
まぁ心と愛情をこめてカレーを作ろう。
数十分後
「えーいい匂いするー!」
仕事するからと言ってた人はこの人でしたっけ。
しっかりキッチンまで来てるんですけど。
可愛い…
「あ、もうちょっとでできるのでまだ来ちゃだめですよ!」
「もう匂いでわかるやん絶対おいしいやつやろ」
にやにやしながら机にお箸とかサラダとかいろいろ並べてくれるセンラさん。
え?スパダリすぎん?発狂しそう。
はあああああああああ
深呼吸をしてまた落ち着いてカレーを混ぜる。
センラさん…ほんと好きだなぁ…
「できたー!よし、センラさん席についていいですよ!」
「よし、食べよう」
すぐに席についてスプーンを持つセンラさんはものすごくかわいいのにものすごくかっこよくてものすごく尊かった。
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耳上出蛙(プロフ) - まだ途中までしか見ていないのですが、微妙にお互いの感情を理解しきれていなくて読んでてもどかしくなるような続きが気になるようなお話でとても凄いと思います。このままいっぱい読んできますね! (2020年8月26日 1時) (レス) id: e26948917f (このIDを非表示/違反報告)
ハル晴れ(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます!あんまり無理しないでくださいね。いつでも待ってます。自分のペースで更新頑張ってください!! (2020年3月10日 17時) (レス) id: d87eb6d55e (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 名前をとりかぶとにしてたの忘れてたらセンラさんが車の中でとりかぶと…いい名前やねって言ってて爆笑した。 (2020年3月4日 10時) (レス) id: 80f40766eb (このIDを非表示/違反報告)
だっち(プロフ) - 前作から流れてきました!今作もすごく面白くて、更新楽しみにしてます!! (2020年3月3日 22時) (携帯から) (レス) id: 7167dc6512 (このIDを非表示/違反報告)
たかめい(プロフ) - いつも楽しく読んでます!更新頑張ってください!(*^^*) (2020年3月3日 22時) (レス) id: 651a3f3b57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れおなちゅ | 作成日時:2020年2月29日 21時