浦島坂田船でただただ妄想を膨らませるやつ【短編集】 (ページ29)

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一人【志麻】ページ29

『ちゅー』

「だーめ」

『なんで？』

「だめなもんはだめー」

欲求不満な私。
久しぶりに志麻くんに仕掛けてみることにした。その気じゃないのか断られるけど。

『そっか』

志麻くんは今忙しいんだ。
我慢という文字がいま頭の中にない私。
ゲームをしていたら部屋からなかなか出てこない性質を見抜いた上行動にかかる。

『んんっ』
ベッドの上で毛布をかぶり、自分で触る。

志麻くんはいつもこうやって…
『っっ！！！』

志麻くんにしてもらうって考えると体が異常に反応する。
『ゃ、…』

声を出したら志麻くんにばれちゃう…
それでも漏れる吐息。

『はぁっゃば…』

もうっ！！!

「A〜？」

イケそうだったところで志麻くんが扉を開けて入ってきた。

まじ？ちょっとまって、今布団めくられると最悪の最悪なんだけど、まってまって、まって

何かを悟っている顔の志麻くん。

「何してたん」

『…はぁ…なんっも』

「なんでそんな息乱れてんの」

『わかん、ない』

「この毛布の下で何してたん？」

馬乗りになられて顔を近づけられる。
その迫力だけで今はイケそう。

そう思ったのも束の間。まさかまさかの志麻くんが毛布の中に入ってきてしまった。

「なんで下履いてないんかなぁ」

完全に悟られている。

『…』

「一人で何してたん？」

『…』

「言わんとわからんのやけど」

『……から…』

「ん？」

『志麻くんがかまってくれないから！！何回も言わせないで！』

「ほんまかわいいなぁぁぁ！」

そう言うとすぐに私のナカへ指を突っ込んできた。

『んぁっ！！ちょ、っと』

「なんでこんなすんなり入るんやろなぁ〜」

『わかっん、ないっ』

「え〜わからんのは嘘やろ〜」

さっきまで一人でしていたからすぐに達してしまいそう。

『あ、！もうっ！むり！あ、あ、！！』

「ストップ」

『なんっ、…で』

達しそうだったのにストップと言って指を抜いた志麻くん。
舌なめずりをしてこう言った。

「一緒にイこうな」

*
**

「外まで声聞こえてたで」

『えっ』