story 3 クラピカ“黄金色” ページ6
クラピカの髪色はイチョウの色に似ている
イチョウの木が生える通りを歩いていた時、ふと思った
私「すごい…とっても素敵！」
並木道の景観は本当に美しかった
何気なく歩いていた途中には、左右にイチョウの木が続いて並んでいる
さらにイチョウの葉が風に揺られて下に落ち、なんとも哀愁の漂う道を作り上げていた
クラ「確かに素敵だな。こんな道があったとは…。」
私の横を歩くクラピカも驚いたようで、美しいイチョウの木に見入っていた
クラ「イチョウの木で有名な町があると聞いたことがある。もしかすると、ここのことかもしれない。」
私「じゃあ、私達ラッキーだったね。」
普段見慣れないイチョウの木に、私はすっかり興奮していた
たたっと駆け出し、落ちていたイチョウの葉を拾い上げる
私「綺麗な色…。」
黄金色のイチョウの葉
その場にしゃがみこみ、私はうっとりと見つめた
クラ「本当だ。」
クラピカは前かがみに覗いて微笑む
クラ「綺麗な黄金色だ。」
私「…クラピカみたい。」
クラ「えっ？」
私は持っていたイチョウの葉を、クラピカの前にかざす
私「ほら、見て。」
そしてクラピカの髪とイチョウの葉を重ねた
私「綺麗な黄金色、クラピカとお揃いだね。凄く綺麗で素敵な色。」
クラ「Aに言われると少し照れるな。」
しばらくポカンとしていたクラピカは、そう言ってまた笑った
クラ「本心で言っているのはわかるが、その素直な発言はあまり勧められない。男がすぐに誤解する。」
自分はかなり恥ずかしいことを言ったのではないか
すぐにかあっと顔が赤くなる
私「‥ご、ごめんなさい。」
クラピカの顔を見ていられなくなって、視線が下のイチョウの葉に向いた
私(だって‥本当に綺麗なんだもの。)
クラ「Aが謝る必要はない。」
クラピカは私の頭に手を置いて、ゆっくりと優しく撫でた
クラ「男は単純、というだけだ。」
緊張と恥ずかしさのあまり
私はそのまま、顔を上げることができなかった
story 4 レオリオ“先生”→←story 2 キルア“バレンタイン”(2)
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みずみかみ(プロフ) - ユーリンチーさん» 長編に引き続き、コメントありがとうございます。とても嬉しいです。更新頑張ります。 (2020年2月6日 17時) (
レス) id: f97e0391ba (このIDを非表示/違反報告)
ユーリンチー - とっても面白いです!更新待ってます! (2020年2月5日 19時) (レス) id: 2fb14d05c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みずみかみ | 作成日時：2020年1月30日 19時
