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story 1 ゴン“嫉妬”(2) ページ3

私「…これは。」


私の右手には、桃色の貝殻がのっていた


小さな貝殻だけれど見た目がピカピカしていて光沢がある


ゴ「Aにプレゼント!」


私「…私に?」


ゴ「昨日浜辺で拾ったんだ。すごく綺麗だったからAに渡したくて。…気に入ってくれた?」


思いがけないプレゼント


私「うん!とっても嬉しい……で、でも。」


心の底から幸せだった


けれど、口は余計なことを話した


私「女の子にクッキーもらってたよね。私じゃなくて…その子に渡さなくて良いの?」





ゴンは驚いたようで、少しの間ポカンと私を見つめた


それから何かを思案するように首をかしげると、急にくるりと背を向けて歩き出してしまう


私「えっ…ま、待って!」


呼びかけてもゴンは歩みを止めてくれない


やっと追いついてゴンの腕を引っ張ると、ゴンはピタリと動きを止めて私に顔を向けた


ゴ「俺、怒ってるから。」


状況の呑み込めない私に、ゴンはムッとして言った


ゴ「Aへのプレゼントなのに、何で他の人に渡さないといけないの?」





ゴンはさらに続けた


ゴ「A、さっき不機嫌だったでしょ?」


私は驚いてゴンを見る


私「な、何でそれを…。」


ゴ「気付いてたよ。Aは俺が他の女の子と話すと、いつも機嫌が悪くなる。」


かあっと音が聞こえるくらい、私の顔は真っ赤になった


ゴ「…でもね」





ゴ「Aがキルアと仲良くしてるところを見るの、俺だって嫌だ。」


ゴンの言葉に、私は自分の耳を疑った


私「…私とキルアが…って……えっ、ええ!?」


ゴンの顔もほんのり赤く染まっていた


ゴ「俺たちはいつも三人でいるでしょ?嫉妬の回数は、俺の方が圧倒的に多いよ。」


私「嫉妬……ゴンが私に!?」


すると、ゴンとの距離が一気に縮まった





私「……なっ!」


ゴンが、私の額にキスをした


嬉しさと恥ずかしさで固まっていると、ゴンは優しく私の手を握った


ゴ「Aが優しいことは知ってるよ。でもね、俺、いちいち嫉妬しちゃうから。」


ごめんね、と照れくさそうに笑うゴン





私「…………!!」


ゴンからパッと目を逸らす


私(そんなの……人のこと言えない!)


度胸のない私は、自分の我儘な気持ちを隠し通すのに精一杯だった

story 2 キルア“バレンタイン”→←story 1 ゴン“嫉妬”



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みずみかみ(プロフ) - ユーリンチーさん» 長編に引き続き、コメントありがとうございます。とても嬉しいです。更新頑張ります。 (2020年2月6日 17時) (レス) id: f97e0391ba (このIDを非表示/違反報告)
ユーリンチー - とっても面白いです!更新待ってます! (2020年2月5日 19時) (レス) id: 2fb14d05c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みずみかみ | 作成日時:2020年1月30日 19時

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