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8話。 ページ10
〜魁翔side〜
｢？魁翔？どうしたの？｣
｢っ和真、兄……｣
不意に声がしたので振り返ると、そこには潤の兄、和真兄がいた。
和真兄は、潤の家によく行く俺にとったら本当の兄のような存在。
｢こら、和真先輩ね。なんかあった？｣
俺は聞かれたので、ぽつ、ぽつと話した。
｢……爽哉、が………？｣
和真に…和真先輩は、今にも泣きそうな顔だ。
俺は何も考えずに先輩をハグ。
｢っ魁翔ぉ……｣
先輩は、完全に弱りモード。涙がポツポツ流れてきていた。
｢あのね、俺、爽哉に嘘ついたの…＿｣
先輩は、泣く泣くそのことを告げた。
｢？何があったんです？｣
俺はそんな先輩に、質問をなげかける。
どうやら、爽哉先輩に好きな人がいると言ったらしいのだ。
｢俺……どうしたらいいの……｣
先輩の涙を見て、俺は何も言わずにまたぎゅっと抱きしめた。
｢諦めないでくださいよ。まだ大丈夫ですから！俺だって嘘着きましたよ……
でも！それでも好きなんですよね！ならいいじゃないですか！｣
俺は言う。和真先輩は泣き始めたのだった。
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