たそかれ娘の青春【ゲゲゲの鬼太郎(第6作)】 (ページ7)

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第一話初めましてじゃない初対面⑥ ページ7

まな「亜久里ちゃん、紹介するね。2人は私の友達なの！こっちの男の子が鬼太郎。綺麗なこのお姉さんは猫娘のねこ姉さん！」

鬼太郎「ゲゲゲの鬼太郎だ」

猫娘「……猫娘よ」

鬼太郎は変わらないが、猫娘さん。まあ素っ気ない。初対面だしそんなもんか。

それより普通の人間の反応は━━━━━━━━━━━━━━━

亜久里「えっと……ゲゲゲの鬼太郎さんに猫……娘さん？あの、違かったらすみません、ニックネームとかですか？」

主に猫娘に聞く。合ってるよねこの反応。大丈夫大丈夫。

猫娘「本名よ。」

亜久里「わっ、すみません。」

頭を下げる。

猫娘「別に気にしてないわ。」

鬼太郎「僕のことは鬼太郎で構わない」

亜久里「じゃあ、猫娘さんに……鬼太郎？」

疑問形にすると、彼は無言で頷く。

鬼太郎「それより亜久里さん。」

亜久里「鬼太郎が嫌じゃなければ私のことも亜久里って呼んで。」

見た目は小さい男の子だけど、実際は遥か年上だ。呼び捨ての許可が出たから呼び捨てするし敬語も外すけど、私だけは何か気持ち的に申し訳ない。

鬼太郎「では亜久里」

あ、よかった。スルーされるかもってドキドキしてた。

鬼太郎「まなと呪いの人形を探しているようだが、本当に危ないんだ。関われば命の保証は出来ない。こんなことはやめて、すぐに家に帰ってくれ。」

亜久里「……やっぱり呪いの人形だったんだね。」

まなちゃんは、あはは、と気まずそうに笑って目を逸らした。

亜久里「さっきまなちゃんにも言ったけど、危ないって言うなら鬼太郎達も一緒だよ、呪いでも暗くなるからでもどっちにしろ。鬼太郎と猫娘さんが探すなら私達も一緒に探した方が危なくないし、やめろって言うなら2人もやめて全員で帰ろうよ。」

原作知ってるから、ほんとは大人しく話を聞いてこの場から去るべきだけど。この2人が妖怪と知らない体だしまなちゃんに言った台詞が撤回出来ないからなぁ。鬼太郎と猫娘からしたら聞き分けないと思ってるんだろうなぁ、やだなー。

猫娘「私達は平気よ。」

亜久里「え？」

猫娘「妖怪だもの。」

亜久里「妖怪」

鬼太郎「そう、僕達は人間じゃない。妖怪だ。」

亜久里「……まなちゃん。」

まな「なあに？」

亜久里「本当？」

改めて本人達の口から聞くと感慨深いが、妖怪をめちゃめちゃ知ってる身としては驚けない。かと言って先祖返りだと、その一族と言うべきではないから言わない。2人が先祖返りを知ってるのか定かじゃないし、まなちゃんもいるし、誰が聞いてるか分からないこの場所で。