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第6話 ファーストエモーション ページ8

画面越しに何度も見た推しキャラである安室透こと降谷零が現実として私の目の前にいる。存在しているんだと思うと同時に痛い毒が引いていく代わりに体の芯から別の毒が溢れてくる。


安室さんは爽やかな笑みを浮かべこちらに向かってくる。
やばい全然笑えない。流花絶対いま顔死んでるよね。
表情筋と戦ってるうちに彼は社会距離というくらいの位置で止まった。

安室「いらっしゃいませ、2名様ですか?」

流花「.....はい、2人です。」

声優さんと機械を通して何度も聞いた安室さんの声。でも今は違う。彼はキャラクターじゃない、彼自身が言葉を発しているんだ。それを実感すると心臓が落ち着き、締め付けがなくなった。苦しくないし冷たくない。

安室「かしこまりました。お席にご案内致します、こちらへどうぞ。」

安室さんはそう言ってにこりと笑った。

瞬間、何もかも一気に弾けた。さっきまで体の中にあった冷たい毒が跡形もなく消え去り、わたあめみたいにふわふわしている甘くて溶けそうな毒が頭と体の芯から中心に溢れんばかりにこぼれ出て、余すことなく全身を巡る。心臓は更にドキドキと忙しく音を立てていた。そして鼓動する度に胸が穏やかに締め付けられて、私の心を温かく満たしていく。時間的には1秒前後のことだが私には永遠のように感じた。そして気が付くと私は安室さんにつられて笑みを浮かべて返事をしていた。

流花「はい。」

感じる感覚と感情全てがどんな甘味よりも甘くて、震えるほど柔らかくて優しくて、そして小さい頃に母親から感じたぬくもりのようで....すごく心地いい。そうか.....私は今、感動しているんだ。安室さんに会えたこと、話せたこと、安室さんが人間として同じ世界に生きているということにこの上なく感動していて、経験したことがない感情を感じている。でも悲しいかな、この感動と感情を表す言葉を私は知らない。存在しないんじゃないかなと傲慢な考えをしてしまうくらいだ。何だかもどかしい。けど今はそれがいい。今までの人生の中で1番の感動と、様々な色と形をした気持ちがたくさん詰め込まれているキラキラと輝く初めての感情を、ただ味わいたいから。

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文章力が皆無すぎてすみません(/. .)
要約すると夢主は安室さんに会えてめちゃくちゃハッピーだったっていう内容です。

ちなみに夢主の一人称は作者の気まぐれ変えてます。

第7話 燦然たるシトリンは幸運をもたらす→←第5話 初めまして、愛しの貴方



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未来ーミクー(プロフ) - 面白かったです!最初は「読みにくっ」と思いましたが内容は素晴らしかったです!!この調子で更新頑張って下さい。続き待ってます (2020年1月17日 16時) (レス) id: 6e3b9846a0 (このIDを非表示/違反報告)
一ノ瀬花恋(プロフ) - さちさん» めっちゃ嬉しい、読んでくださってありがとうございます!楽しんでいただけて何よりです。更新なるべく早くできるように頑張ります! (2019年10月26日 21時) (レス) id: 8df8383c0e (このIDを非表示/違反報告)
さち - おもしろいです。続きが楽しみです。よろしくお願いします。 (2019年10月26日 20時) (レス) id: 5f335610e5 (このIDを非表示/違反報告)
一ノ瀬花恋(プロフ) - まさるさん» ご指摘ありがとうございます<(_ _)>修正しました! (2019年8月20日 22時) (レス) id: 8df8383c0e (このIDを非表示/違反報告)
まさる - 毛利探偵事務所の住所は、東京都米花市米花町です。東都などという地名はありません。 (2019年8月20日 13時) (レス) id: 7e2c3c7e2b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:一ノ瀬花恋 | 作成日時:2019年8月17日 5時

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