【名探偵コナン】トリップ娘は推しキャラの顔見知りを目指す【安室透/降谷零】

第21話 スカーレットの後日譚14 ページ23

安室「友人を庇ったせいなんて言いませんよね？子ども達を守るためにあなたがあの男を止めて彼らに感謝されたこと忘れたんですか？」

流花「でもポアロに.....」

安室「迷惑をかけたられたのは田荷下友久にです。客を強引にナンパして、逆ギレした挙句の果て暴力沙汰を起こそうとしたんですから。」

流花「でもあなたを巻き込んで.....」

安室「さっきも言いましたが僕から巻き込まれに行ったんですよ。あなたは悪くない。」

そんなわけないって思うのに彼の言葉で救われてしまう私がいる。なんて浅ましい。

安室「全て分かっていて何故助けたのかと聞きましたね。目の前で殺されようとしている人を助けるのは当たり前です。例え君が完璧な計画を立てていたとしてもそれは理由にならない。」

馬鹿な思い違いをしてた。降谷さんは自分の守るべきもののためにどこまでも非情になれる。でもそれはそれが最適という時のみ。本来は正義感に溢れた優しい人だった。うん、知ってる。そんな彼だから


────私は好きになったんでしょ、降谷零を。

安室「というかあなたの計画は完璧じゃなかったですしね。挑発に乗らず自白しなかったら意味がないですし、いきなり手を出されたらただの傷害罪で片付いてしまう。警察が駆けつける前に危害を加えられて、いやそもそも呼ぶ前に殺さて全て台無しになっていた可能性もある。ほら、穴だらけなんですよ。助けに出ない理由がない。」

安室さんはふっと笑う。...ほんとにもうこの人は。

流花「上げて落とすタイプですか？さっきはすごいって褒めてくれたのに、ひどい。」

つられて笑ってしまった私を見てポアロで見た安室透としての笑みが浮かぶ。

安室「それとこれとは話しは別です。」

流花「...店員さんが何と言おうと私はあなたに迷惑をかけてしまいました、すみません。」

彼の言葉に全部救われては、甘えてはだめ。

安室「強情ですね」

流花「何とでも」

安室「分かりました、それなら迷惑をかけた代わり今後何かあったら僕に言ってください。僕は探偵なんです。依頼受けますよ、有料で。」

流花「法外な現金とか無賃金労働でいいですよ？」

なんて冗談に安室さんは苦笑い浮かべた。

安室「本当に僕を何だと思ってるんですか。僕に迷惑をかけたと思うなら責任取ってください。流花さん、でしたよね？」

流花「ッ...はい、高槻流花です。」

安室「安室透です。よろしくお願いします流花さん。」

流花「こちらこそです、安室さん。」

安室さんの名前を呼べた、安室さんが私の名前を呼んでくれた、嬉しすぎて溶けそうだ。

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