【名探偵コナン】トリップ娘は推しキャラの顔見知りを目指す【安室透/降谷零】

プロローグ ページ2

異世界トリップ、異世界転生、異世界転移etc.....。
過程が少し違えどある種自分がいる世界から別世界へ行くという結果が共通している言葉であろう。

きっと誰もが1度は夢見みると思う。小さい頃に戦隊モノや美少女戦士の世界に行って一緒に戦いたい、魅力的な登場人物と友達になりたいとか純粋に願ったことがあるはずだ。そして成長してからも原作だけでなく夢小説や同人誌などの二次創作を見て「推しキャラに会いたい」「好きな作品の世界に行きたい」と思いを馳せることもあるだろう。

かくいう私もその1人だ。といってもあるキャラクターを好きになる前は単に漫画、アニメが好きなだけで特にトリップ願望はなかった。
そのキャラクターとは国民的アニメの名探偵コナンに登場する安室透こと降谷零。あまりのかっこよさから現実世界で数々の社会現象を起こしたイケメン。以前から人気があったみたいだがその人気が爆発した理由として安室透がキーパーソンの映画『名探偵コナンゼロの執行人』だ。それがきっかけで安室ファンになった人間は数知れない。例にも漏れず私もそうだった。けど私は映画館ではなく友達と一緒に見たゼロの執行人のDVDを見て安室さんに落ちたのだ。あの時の私は「やばい安室さん超絶かっこいい！イケメン！好き！！私と出会ってくれて......いや生まれてきてくれてありがとう！」と筆舌に尽くしがたい感動、喜び、興奮と共に「何で私映画館に見に行かなかったのばか！！」と悲しみと悔しさを伴った怒りを感じており、まぁ感情が忙しかった。それから安室さんの画像やら動画やら夢小説やらをひたすら漁る日々が始まり安室さんに会いたいという願望を募らせていった。

かなり話しが逸れてしまったが説明するまでもなく異世界トリップ願望は「そんな非現実的なことあるわけがない」という大前提があってこその願い、妄想の類だ。異世界トリップしたら、と妄想したり他人と共有するのが楽しいのであり目的だ。宝くじを買うことと近いと思う。

もちろん私もそうだ。本気で「降谷零さんに会いたい！話したい！」と渇望したことはない。至極当たり前なことである。小さい子どももそれを理解した上でアニメや漫画の世界を夢見るのだ。現実とは違う刺激的で魅力的な世界だから、もっといえば現実として自分の目の前で起こらない作り物の世界だからいいのだ。

そう、トリップなんて当たり前にあるわけない。ありえない。

何度でも言う。絶対にありえない。



.....って思ってた。

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