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岸side
「廉くんは気が利くよね」
「そうっすかね。普通やと思いますけど」
焼きそばの出店に並びながら、隣でつまらなそうに手を見つめる廉くん。
付き合って４ヶ月経ったとはいえ、廉くんはまだAのことをまだ想っていそうで
やっぱり誘うのは迷惑だったかな、と少し心配になる。
「不安にならんくても、大丈夫っすから」
「え？」
「俺とAちゃんとのこと心配やって、顔に思いっきり書いてありますよ」
「えぇ！？…いや、そんなことは…」
「自分の彼女のこと好きな男を遊びに誘うとか、どんな神経してんすか」
それを言われてしまえば何も言えなくなる。
けど、廉くんと仲良くなれれば、なんて思ってしまったから。
「…ごめん」
俺の言葉のすぐ後、ハハッと吹き出す廉くんに驚いて見ると、廉くんはなぜか楽しそうな顔で笑っていた。
「岸さんってほんまに良い人なのがムカつきます」
「ん？…あ、ごめん…？」
「心配いりませんから。Aちゃんも、俺のこと眼中にないみたいやし」
廉くんの言葉にほっと胸を撫で下ろす。
俺が廉くんみたいなイケメンに言い寄られでもしたら、普通に自分より廉くんのがいいって思うし。
「でも、あんま勘違いさせるような行動は慎んでくださいよ。前みたいな同窓会のときのこととか」
「えっ、知ってるの！？」
「Aちゃんが悩んでるみたいやったんで聞き出しました。俺、Aちゃんの背中押すの上手いみたいで」
Aが俺に話そうとしてくれたのは廉くんのおかげなんだ。
前に、俺のこといつ好きになってくれたの？ってAに聞いたら、廉くんが気付かせてくれたって言ってたし。
「じゃあ、廉くんがいなきゃずっとAに辛い思いさせてたかもしんないね」
「ほんまに。感謝してくださいよ。…あと、」
「ん？」
「その、廉くんって呼び方、キモいんでやめてもらえます？」
「なんだよ、それ笑。じゃ〜廉。…でいい？」
仲良くなりたいって思っていいのかな。
前より廉くんが俺に歩み寄ってくれてるのがわかって、めちゃくちゃ嬉しい。
「まあ。……ほれ、焼きそば買ってや、優太。年上やろ」
「廉、距離の詰め方すごくない？」
「うるさいねん。早くせな、愛しのAちゃん待っとるで」
「それは急がなきゃだな！」
「うぜ〜笑」
.
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hinata(プロフ) - すかいさん» お読みいただきありがとうございます！岸くんのお世話係ですのほうでもコメントくださって、とても感激しております…！ 更新は停滞しておりますが、他作品でも機会があればよろしくお願いいたします！ (2020年3月14日 11時) (
レス) id: ef05115d0f (このIDを非表示/違反報告)
すかい - コメント失礼します！とても素敵な作品で、読んでいた幸せな気持ちになりました。ありがとうございました^ - ^ (2020年3月14日 2時) (レス) id: c9cd880fe4 (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - ぷーちゃんさん» はじめまして！うわぁありがとうございますっ！！読んでいただいてる人が情景を浮かべられるように書くのを心がけていたので、そう言っていただけると嬉しいです(T^T)最後までありがとうございました！！ (2019年8月25日 2時) (レス) id: 3e3d9afca9 (このIDを非表示/違反報告)
ぷーちゃん(プロフ) - 初めまして、岸くんも廉くんもかっこよすぎて平野担なのに恋しそうでした‥笑 とても読みやすく背景が想像出来るような内容でとても楽しかったです！！ (2019年8月21日 18時) (レス) id: f5805a4cc2 (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - ゆかさん» ありがとうございます(T^T) 私の作品が好きだと言っていただけることが何より嬉しいです！！新作ができた時には、またぜひよろしくお願いします！！ (2019年8月11日 0時) (レス) id: e06037eac2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hinata
| 作成日時：2019年4月22日 17時
