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岸side
『…優太くん？』
Aの声で、固まっていたことに気付いて、平常心を装って笑ってみせると
頬を染めて、どうぞ、と中へ通してくれた。
耐えられず、ドアが閉まった瞬間に、彼女を抱き寄せると
クリスマスに俺があげたヘアオイルの香りがふわっと鼻を通って、さらにドキドキが止まらない。
『…えっ、ど、どうしたの…？』
俺の腕の中で焦るAが愛しくて
そんなAが俺の背中に手を回してくるから
もう俺は今日、いろいろ耐えられるんだろうかって不安になる。
付き合う前だって勝手に抱き締めたりしちゃってたけど
今はAがそれを受け止めてくれるから、この幸福感といったら尋常じゃない。
「まじで好き」
バッと顔を上げたかと思えば、目を大きく見開いて驚いていたAが
顔を真っ赤に染めて、ふわっと笑うとまた俺の首もとに顔を埋める。
それが俺の理性をなくそうとしてるって
A、気付いてないでしょ？
しばらく抱き締めていたら、まだ玄関なんだけど、と笑ったAに連れられてリビングに足を踏み入れた。
シンプルだけど、ひとつひとつ選ぶ家具がお洒落で俺の部屋とは大違い。
ソファに座るように促されて腰かけると、座り心地が超気持ちよくて、Aの家に来たのはまだ2回目なのに、めっちゃくつろげるなって思った。
「今日さ、Aに会うまで待ち遠しくて、めっちゃ部屋の掃除した笑」
さっきまで静かだった俺が、急に喋り出したのがびっくりしたのか
キッチンで飲み物を用意していたAが、冷蔵庫から出そうとしていたペットボトルを落としそうになっていた。
『ふふっ、私もめっちゃ掃除したよ』
「俺が来るの待ち遠しくて？」
『うん笑』
コポコポと飲み物がコップに注がれる音。
そういえば、俺は、Aがシャンパンをグラスに注ぐ綺麗な仕草に惹かれたのがきっかけで好きになったんだっけ。
あのときの俺は、Aと今こうしてること、想像できないんだろうな。
『優太くん、なんかニヤニヤしてる』
「へっ？顔に出てた？」
『出てた出てた笑』
.
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hinata(プロフ) - すかいさん» お読みいただきありがとうございます！岸くんのお世話係ですのほうでもコメントくださって、とても感激しております…！ 更新は停滞しておりますが、他作品でも機会があればよろしくお願いいたします！ (2020年3月14日 11時) (
レス) id: ef05115d0f (このIDを非表示/違反報告)
すかい - コメント失礼します！とても素敵な作品で、読んでいた幸せな気持ちになりました。ありがとうございました^ - ^ (2020年3月14日 2時) (レス) id: c9cd880fe4 (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - ぷーちゃんさん» はじめまして！うわぁありがとうございますっ！！読んでいただいてる人が情景を浮かべられるように書くのを心がけていたので、そう言っていただけると嬉しいです(T^T)最後までありがとうございました！！ (2019年8月25日 2時) (レス) id: 3e3d9afca9 (このIDを非表示/違反報告)
ぷーちゃん(プロフ) - 初めまして、岸くんも廉くんもかっこよすぎて平野担なのに恋しそうでした‥笑 とても読みやすく背景が想像出来るような内容でとても楽しかったです！！ (2019年8月21日 18時) (レス) id: f5805a4cc2 (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - ゆかさん» ありがとうございます(T^T) 私の作品が好きだと言っていただけることが何より嬉しいです！！新作ができた時には、またぜひよろしくお願いします！！ (2019年8月11日 0時) (レス) id: e06037eac2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hinata
| 作成日時：2019年4月22日 17時
