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『もしもしっ』
“「ついたけど、どこにおるん？」”
『えっ、もう？…えっと、入って左手の、奥の方…なんだけどさ、…飲んでるの…ふ、ふたりじゃなくて』
“「左の奥〜？」”
電話越しに、聞こえへん〜、なんて呑気に言う廉くんに
この状況を伝えるのは到底できない。
『いや、あのね…』
扉のほうから歩いてくる廉くんの姿が見えて、廉くんも私に気付いたのか、携帯をプツリと切られてしまった。
よっ、と片手をあげる廉くんに苦笑いを送っていると、その顔は一瞬にして曇った。
「…………は？」
『いや、あの、…さっき偶然会って…』
廉くんの低い声に焦って説明をしようとすると、隣の翠が元気よく廉くんを迎え入れた。
「やっと来たか〜！ほら！座んなっ！ビールひとつくださ〜い！！」
このときばかりは、酔っ払いの翠に感謝する。
いや、この子のせいで、こういう状況になっているんだけど。
廉くんは、渋々と私の隣に腰掛けて、は〜っと小さい溜息をついた。
ごめん、と目線を送ると、冷めた目が返ってきて、だけどさっきより少し表情が和らいだ、気がする。
「え〜っと、廉くん？だよね。…俺、岸優太で、こっちが平野紫耀。よろしくね？」
「……どうも」
短く返された言葉に、優太くんは困ったような表情を浮かべていて
隣の平野さんは、すべて知ってるように、ぷぷっと笑っていた。
「えと、Aたちと廉くんは、どういう…」
優太くんはてっきり廉くんのことをもう知ってるもんだと思っていたから
そういえば、廉くんの顔しか知らないんだ、ということを思い出す。
『あ、そっか、ごめん！廉くんはうちの式場のバイトをやってて』
「そっか！ブライダルのバイトって大変そう」
「……式の手伝いとかもありますけど、だいたいホールで料理出すだけなんで。ってか俺、岸サン披露宴の時いたの見てましたから」
不機嫌な声の廉くん。
優太くんに私が声を掛けられていた時だ、と思うとなんだかいたたまれなくなる。
どうか、悪い空気になりませんように、なんて心の中で祈りながらビールを口に含んだ。
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hinata(プロフ) - Ｓさん» いつもありがとうございます！続編でも可愛い岸くん目指して頑張りますので、よろしくお願いします！！ (2019年4月23日 0時) (
レス) id: e9f610ebf6 (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - まいやんさん» ありがとうございます！うわ〜そんなこと言っていただけるなんて！！感無量です(T-T)続編でもよろしくお願いします！ (2019年4月23日 0時) (レス) id: e9f610ebf6 (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - みきさん» ありがとうございます！！続編希望嬉しい！今後もよろしくお願いします！ (2019年4月23日 0時) (レス) id: e9f610ebf6 (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - えりさん» ありがとうございます！読み返していただけていたなんて、それは本当に嬉しすぎます！！続編でもよろしくお願いします！ (2019年4月23日 0時) (レス) id: e9f610ebf6 (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - みんみんさん» ありがとうございます！続編でもキュンキュンしていただけるよう岸くんに頑張ってもらいます！！笑 (2019年4月23日 0時) (レス) id: e9f610ebf6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hinata
| 作成日時：2019年4月11日 11時
