58 ページ13
.
『もしもし、どうしたの？』
“「お〜、飯誘おうかと思って。ってか、うるさ。めちゃくちゃガヤガヤしとるんやけど」”
周りのお客さんの声を拾った携帯は
よう聞こえん、なんて言う廉くんを少し不機嫌にさせた。
『ごめん、今翠と居酒屋来てて』
「永瀬〜〜、来いよ〜〜すぐ〜！ダッシュ！！」
“「え、何？今の翠さん？こわ、そんなキャラやったっけ」”
『翠ちょっと酔っ払ってて笑。どうする？酔っ払いつきだけど来る？』
“「あ〜…ダル絡みはめんどいけど…行くわ、どこ？」”
早く来い！なんて横で叫んでる声にかき消されないように
片耳を押さえながら廉くんに場所を伝えると、20分くらいで着くから、と言われ電話を切った。
『ちょっと、翠。ペース速いから』
「まだ大丈夫！ほら、Aも飲みな！」
『飲むけど…』
「うんうん、やっぱ永瀬くんか〜！岸さんももうちょっとアプローチしないと〜、Aの心揺らいじゃうのにね〜」
『何言ってんの、翠…酔っ払って廉くんに変なこと言わないでよ？』
「大丈夫〜！」
まだお店に入って30分も経ってないのに、翠はもうすでに何杯目かわからない、ハイボールを口に含んでいた。
帰りどうしようかな、なんて私の不安をよそに陽気な翠は、トイレ！と立ち上がる。
『大丈夫？ついてこうか？』
「まだ平気よ！ほら」
確かにまだちゃんとひとりでまっすぐに歩けるみたい。
翠はそのままお手洗いのあるところまでお客さんの間を縫って進んでいった。
.
携帯を眺めながら、翠が戻ってくるのを待っているけど、なかなか帰ってこない。
トイレで酔いつぶれちゃったりとかでもしてるのかな
少し不安になって様子を見に行こうと席を立ったとき
翠の大きな声が聞こえた。
「A〜〜〜！こっち来て！！」
声のするほうに顔を向けると
10メートルくらい先で私を呼ぶ翠は立ったまま、大きく手招きをしていた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1623人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「永瀬廉」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
hinata(プロフ) - Ｓさん» いつもありがとうございます！続編でも可愛い岸くん目指して頑張りますので、よろしくお願いします！！ (2019年4月23日 0時) (
レス) id: e9f610ebf6 (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - まいやんさん» ありがとうございます！うわ〜そんなこと言っていただけるなんて！！感無量です(T-T)続編でもよろしくお願いします！ (2019年4月23日 0時) (レス) id: e9f610ebf6 (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - みきさん» ありがとうございます！！続編希望嬉しい！今後もよろしくお願いします！ (2019年4月23日 0時) (レス) id: e9f610ebf6 (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - えりさん» ありがとうございます！読み返していただけていたなんて、それは本当に嬉しすぎます！！続編でもよろしくお願いします！ (2019年4月23日 0時) (レス) id: e9f610ebf6 (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - みんみんさん» ありがとうございます！続編でもキュンキュンしていただけるよう岸くんに頑張ってもらいます！！笑 (2019年4月23日 0時) (レス) id: e9f610ebf6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：hinata
| 作成日時：2019年4月11日 11時
