34 ページ34
.
家に着き、玄関の鍵を開けて部屋に入ろうとすると、同じように足を踏み入れる廉くん。
『え、なに、入るの？』
「は？なんで外で待たせるん？寒いんやから入れろや」
『…ん〜、じゃあリビングにでもいて。すぐ着替えてくるから』
そう言うと私を追い抜いてリビングに入っていった。
廉くんには遠慮とかいう言葉はないんだろうか。
適当に着替えてリビングに行くと、ソファで寝転がる廉くんの姿が見えた。
『初めて家に入った人がそんなくつろぐ？笑』
「このソファめっちゃ気持ちええからさ。動きたなくなったわ」
『ちょっと。買い物行きたかったんじゃないの？』
「ちょっと休憩〜」
気まぐれだから廉くんは猫っぽいな
なんて思いながら、ソファを占領する廉くんを横目に床にクッションを敷いて座る。
「Aちゃん家って意外と女の子っぽくないな」
『悪かったわね、こんな部屋で』
「俺はこっちのが好きやで？」
『それはどうも』
言い方が誰かと比べられるような。
廉くんと遊ぶ女の子はもっと可愛らしい部屋に住んでんのかな。
「Aちゃんは平気なん？」
『ん？何が？』
起き上がった廉くんは私の腕をぐいっと引っ張る。
その反動で、廉くんにぶつかる勢いで抱きとめられた。
.
「俺とふたりきりで部屋におって。…油断してへん？」
『ちょ……なに』
離れようにも廉くんの足が私をガッチリと固める。
廉くんの胸からドクドクと鳴るのが伝わって、つられて同じように鼓動は早くなる。
「……そろそろ気付いてや」
『…どうしたの、廉くん』
「気付いてもらわれへんと進まんねん。ただの大学生のバイトやと思ってるやろうけど、俺はAちゃんのこと女として見てんねん」
ドキン、とはねて高鳴った鼓動は加速して、
廉くんの腕の中で大きく音を立てる。
細いと思っていた体も、ちゃんと男の子の力で抱き締められていた。
.
「好きや」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1677人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
hinata(プロフ) - みずきさん» 岸くんらしさを意識して書いていたので、そう言っていただけると、とっても嬉しい(>_<)！ありがとうございます！！ (2019年4月14日 0時) (
レス) id: e7607b97b4 (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - 岸くんが岸くんすぎて！！！好きです (2019年4月13日 23時) (レス) id: 8a2a6974ea (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - Ｓさん» 私ももう少し続けたいなと思ってます！大好きなんて嬉しすぎます！！ありがとうございますっ(T-T) (2019年4月11日 0時) (レス) id: e9f610ebf6 (このIDを非表示/違反報告)
Ｓ(プロフ) - もうちょっとで終わってしまいますか？（；＿；）このお話大好きなので寂しいです、、、。廉くんにも岸くんにも頑張って欲しいです。 (2019年4月10日 17時) (レス) id: 123949a422 (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - ひかるさん» やっぱり(> <)！イケメンにそれやられたらやばいです！笑 (2019年4月10日 17時) (レス) id: e9f610ebf6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：hinata
| 作成日時：2019年3月29日 20時
