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『お疲れ様でーす』
「あれ、Aどうしたの?」
デスクで仕事をしていた翠に声を掛けられながら、自分のデスクの引き出しを漁る。
『家の鍵なくしちゃってさ〜……あ、あった!!よかった〜!』
「え、じゃあ昨日夜どうしてたの?」
翠の問いかけにドキッと胸が高鳴る。
優太くんの家に泊まってた、なんて口が裂けても言えない。
『あ〜…えと、友達の家に泊めてもらったの』
「あ!Aちゃんやん!今日休みじゃないん?」
後ろから聞こえた声に振り向くと、廉くんと玄樹くんが缶ジュースを手に持って入ってくるところだった。
『ちょっと忘れ物〜…ってまた廉くん来てたんだ』
「大学生って暇やねん」
社会人は暇じゃないんだよ、と思いながらも
優しい玄樹くんは何ひとつ嫌な顔をせず廉くんに付き合っていた。
『じゃ、私帰るね!』
「あ、待って!これから暇なん?買い物付き合ってよ」
『え、なんで私なの』
「休みやろ?ええやん、なんか予定あるん?」
『いや、ないけど…』
「じゃあ決まりやな!玄樹、このジュースもあげるわ」
「ありがと。楽しんで〜!」
勝手に進められる話。
玄樹くんは廉くんに手を振りながらジュースを飲んでいた。
「ほら、行こ」
『え、…えぇ〜』
ぐいぐいと引っ張られながら振り返ると、
翠と玄樹くんを見るとにやついた表情。
あのふたり…おもしろがってるとしか思えない。
『廉くん、どこ行くの?』
「どこ行こかな。ってか、なんで休みなのにスーツ着とん?」
『ちょっと、いろいろあって』
説明するのも面倒だから適当に流す。
そうすると、廉くんが少し不機嫌になるのもわかってるんだけど。
「なんやねん、いろいろって。……帰って着替えよか」
『え、いいよ。このままで』
「俺が嫌やねん、気分上がんないやん」
『気分って何それ』
強引な廉くんに敵うはずもなく足は私の家に向かう。
着替えるだけのためにわざわざついてくるのかな、なんて思ったけど
言われることは目に見えてたから言うのをやめた。
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hinata(プロフ) - みずきさん» 岸くんらしさを意識して書いていたので、そう言っていただけると、とっても嬉しい(>_<)!ありがとうございます!! (2019年4月14日 0時) (レス) id: e7607b97b4 (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - 岸くんが岸くんすぎて!!!好きです (2019年4月13日 23時) (レス) id: 8a2a6974ea (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - Sさん» 私ももう少し続けたいなと思ってます!大好きなんて嬉しすぎます!!ありがとうございますっ(T-T) (2019年4月11日 0時) (レス) id: e9f610ebf6 (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - もうちょっとで終わってしまいますか?(;_;)このお話大好きなので寂しいです、、、。廉くんにも岸くんにも頑張って欲しいです。 (2019年4月10日 17時) (レス) id: 123949a422 (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - ひかるさん» やっぱり(> <)!イケメンにそれやられたらやばいです!笑 (2019年4月10日 17時) (レス) id: e9f610ebf6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:hinata | 作成日時:2019年3月29日 20時