Love again −愛を、もう一度− 【T.O】

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呼び出され、連れてこられたのは給湯室。
この時間はあまり人が来ないのでここに連れてこられたのだろう。


しかし、なんの要件なんだろうか。

その人の名札を見て隣の部署の方だということが分かる。＿＿＿＿藤井 南海(みなみ)。
雰囲気や風貌から、同期ではなさそうだ。



南海｢私は藤井南海。貴方今年の新入社員よね？私は去年入社だから1つ上ね。
貴方に聞きたいことがあって呼び出したんだけど｣

A｢はあ………なんでしょう？｣


藤井さんは壁に寄りかかると、腕を組み圧をかけるようにキツめの目でこちらを見る。


南海｢貴方昨日、EIGHTのライブにいたわよね？｣

A｢え、はい、居ましたけど…｣


そう答えると、藤井さんは私の顔をじーーーっと見つめる。


南海｢私、EIGHTがサークル時代から追ってるのよ。ライブは必ず行ってる。毎回最前列でね。けど、貴方の顔はライブで見たことがない。なのに昨日ライブ終わり大倉くんと親しげに話してたわよね？どういうこと？付き合ってるの？彼女かなにか？｣


そう、キツい目をよりキツくしながらこちらにずいずいと寄って質問攻め。

なんだこれ、めんどくさい。


A｢いや、彼女とかではなくて、今回は安田先輩にお誘いを受けて行っただけであって…｣

南海｢お誘いってことは一般じゃなくて取り置きなわけ？｣

A｢そうですけど…｣



そう答えると｢ふーん｣と、藤井さん。
何だこの人、質問攻めしておいてその反応は。



南海｢まあ、後輩だかなんだか知らないけどEIGHTの界隈であまり調子に乗らないでよ？チケット取り置きして貰えるからって彼女面とかしないでよね。あと、私の邪魔、しないでね｣


そう言うだけ言って藤井さんは給湯室を去っていく。



A｢………………なんだそれ｣

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