Love again －愛を、もう一度－【T.O】 (ページ14)

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ピッ、と改札に定期ICを当てる。

優斗｢今日なかなか話せなかったけど、最寄りも同じだし、よかったら、仲良くして欲しいな……

ほら、俺ら同僚だし！｣

A｢うん…そうだね、宜しくね、渡辺くん｣

そう言うと渡辺くんはニコッと笑った。
そして直ぐに私に真剣な眼差しを向ける。

優斗｢そういえばさ、ずっと気になってたんだけど｣

A｢え、何…？｣

優斗｢なんでさ、安田さんって大崎さんのこと、下の名前で、しかもちゃん付けで呼んでるの？知り合い？もしかして過去に何かあったとか…？すっごい親しげだったし……………………ってなんかごめん！？｣

と、ひとしきり1人で話した後に口をバッと塞ぐ。
それが面白くて、思わず笑ってしまう。

優斗｢え…ごめん俺なんか変なこと言った？｣

A｢ううん…いや、安田先輩とは何も無いよ、ただ高校で先輩後輩で、知り合いだったってだけ。｣

そう、安田先輩とはなにもない。
安田先輩“とは”……

優斗｢そ、っかあ、なんか変なこと言った聞いちゃったかと思った！！俺こういうとこあるんだよ、なんか嫌なことあったら言って！いつでも！｣

A｢うん、わかった、嫌なことははっきり言うね｣

優斗｢おう！まあ頼りないかもしれないけどさ、同僚だし！悩みもお互い話し合おうな！｣

そう言ってニカッと笑う渡辺くん。

この人は、とっても優しい人なんだろうな。