恋の風は歌声とともに (ページ12)

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12.編集長ページ12

大倉忠義side

俺は某大手の出版社の編集長

もともと漫画とかアニメとか興味なかった

音楽の方には興味あって、大学時代は友達8人でバンド組んでいた

その時が1番楽しかった

いつからこうなってしまったんだろう

人生何があるかわからへんからなぁ

・

仕事来て早々、デスクで泣いてる佐橋

いつもの口調で何泣いてんねん、と言う

女子に関しては色々あって、接し方がわからなくなってきてる

でも、佐橋は他の女子と違う魅力を感じる

目にゴミとか絶対嘘やろ

強がらんでもええのに

・

佐橋が担当してる大野智の次の新作の内容を確認することになった

これ読んで泣いていたとしたら、佐橋には忘れられない元彼がいる

いや、元彼が誰か知ってるんやけどな

本人から色々と話は聞いていたし

そっか、あいつのことが忘れられんかったんか

あいつやって、佐橋のこと忘れたくなかったはずや

・

「ええんちゃう？今の連載が終わったらすぐできるよう進めといてって大野先生に伝えてな」

A「はいっ。ありがとうございます」

「それと、たまには飲みに行くか？」

A「え？編集長とあたしが？」

「たまにはええやろ。どっか予約しとけ」

A「わかりました」