桜と初恋が/htrnrn ページ3
『初恋』
桜の木下。もたれかかって寝ているあなたに一目惚れした。
今日は入学式で、友達と学校が離れた私は緊張しかしていなかった。ざわざわと胸騒ぎが起きて自分のクラスを確認したあと、ふと見た近くの桜の木下で休んでいる先輩であろう男性を目が捉えた瞬間。
今まで体験したことなかった急に早くなる鼓動に気付き彼から目を離すけれど、どうしても気になってしまい見つめてしまう。
すると、パチリ。 彼と視線が合わさって。
「あ、そ、その。」
しどろもどろになる私に彼はキョトンとした目を向けて、そしてそれを笑顔に変えた。
「新入生…だろ？、ふふ、そんなに怖からなくても取って食わないから。」
優しそうな眼差しと、柔らかな日差しが合わさり余計に彼しか意識ができなくなる。
「…あ、そうだ。部活、まだ決まってなかったりするかなぁ？」
マイペースな彼は私のことを嫌いはしなかったようで、そう続けた。
「決まってないです。」
今度はしっかり返事を返すと、私の言葉を聞き終えて立ち上がるその人は
「剣道部、マネージャー募集してるから。もしよろしければ。」
そう言った。立ち上がると私はその人との身長差に、見上げなければいけなくなってしまった。
「考えておきます。」
そう返事をすれば
「2年I組。 決まり次第来て欲しい。
…あ。俺ひとらんらんっていうから。よろしく。」
「よろしくお願いします。」
ぼうっとした頭に情報が刻まれていく。 おそらく何かの呼び名であろう名前を名乗った彼は私の頭の上に手を乗せポンポンってして去っていった。
胸の高鳴りが止まらない。
「久しぶりに…緊張した。」
女の子の元から離れて一息ついた。なぜか惹かれたその女の子の名前を聞き忘れて後悔したのはその5秒もしない直後だった。
そして自分の本名を告げることでさえ忘れていたことに気づいたのはその５秒後。
その上にあだ名を教えるくらい彼女に近づきたいと思った自分に気づいて赤面したのはそれからすぐだった。
…………………
企画、参加させていただきました。1123号と申します。 味気ないの、ごめんなさい、！企画、久々な上に小説自体久しぶりなので上手くいかないかもしれませんが精一杯頑張らせていただきます。迷惑、誤字脱字、申し訳ないです。未熟者の私ですので、たくさんのことを学ばせていただきます。よろしくお願いします。
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