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先輩達のライブにバックでつかせてもらい、
全国各地を忙しく駆け回った。
それも今日でひと段落。
興奮覚めやらぬまま先輩たちと打ち上げをしに美味しいご飯を食べて、たまにはいいよねってお酒も少しだけ嗜んだりして。
上機嫌のままホテルに帰り、家から持ってきたお気に入りのアロマキャンドルを灯して久しぶりにゆっくり湯船に浸かって疲れを取ろうと考えてた。
同室の海人にはシャワーの順番も後でいいよと伝える。
「ふう。」
ライブ後の興奮とお風呂で温まった身体を冷ますように、薄い服装のまま外に出る。
「風邪ひくよ」
「え、海人まだ起きてたの？」
「クリアしたいゲームがあって。Aは風邪引くからこれ羽織って」
ほら、とソファーに置いてあった海人の薄いジャージをかけてくれた。
その時ほのかに香った海人のシャンプーが、自分と同じ香りでドキドキと心臓が煩くなった。
音楽もついていない狭い部屋でこの鼓動が海人にも聞こえてしまうんじゃないかと必死に早くなる鼓動を押さえた。
「こっちきて」
海人は首に掛けたままのタオルを奪うとがしがしと乱暴に頭を拭いた。
そして、洗面所からドライヤーを持ってくるや私をソファーに座らせると、正面に海人も同じように座った。
どうやら、乾かしてくれるようだ。
「なんで正面…」
「Aの顔が見れるから」
にひひと歯茎まで見せて笑顔な海人。
まだ乾き切らない髪からは、雫がすうっと伝って、自分の頬を濡らしていった。
「いい香りするね」
「お風呂入ったからね」
「Aのシャンプーの香り好きだから、今日俺も借りちゃった。俺たち同じ香りだね」
「高いんだから勝手に使わないでって言ってるじゃん」
「いいじゃん。いつも貸してくれるんだから〜」
そのために持ってきてくれてるんでしょ？って。
ドライヤーの暖かい熱と、優しい海人の手つきで頭が海人の方へ自然と倒れていく。
「ほーら、A寝ないで」
親指で目元を軽く撫ぜるとなんだか擽ったくて自然と笑みが零れる。優しい手つきに堪らなくなり、海人の胸元へ頭を寄せる。
「…海人、ありがとー」
「ん」
彼が、背中に回した手でトントンと規則的なリズムを叩くので、そのまま胸の中で落ちるようにして眠りについた。
「おやすみ、A」
そのあと、明け方に寝起きドッキリでYouTubeで自分のスッピンが晒されるなんて思ってもいなかった。
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なな - この後どうなるのかすごい続きが気になりモヤモヤします・・・！！早く続きが知りたいです！更新楽しみに待ってます！！ (2020年7月26日 23時) (
レス) id: 1f122be3e8 (このIDを非表示/違反報告)
れいな - ほんとに自分が恋してるみたいで泣いちゃいました。切ない感じが心にしみていつの間にか涙が出てました。更新すごく楽しみにしてます！ (2020年5月9日 0時) (レス) id: ee27e863b1 (このIDを非表示/違反報告)
fuuuuu0123(プロフ) - 面白くてつい、読み入ってしまいました。続き楽しみにしています。 (2020年4月9日 8時) (レス) id: cf093664f4 (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - 更新楽しみにしています。お願いします (2020年2月24日 14時) (レス) id: f99a25d0ce (このIDを非表示/違反報告)
このは(プロフ) - 本当に凄く楽しみにしています！こんなに読んでいて心動かされたのは初めてです。更新楽しみにしております。 (2020年1月5日 2時) (レス) id: 4c18526843 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キム | 作成日時：2019年11月6日 23時
