木村さんの姪2

53話 ページ6

「はい。大丈夫です。退院出来ますが、2週間に一回は検査来てください。それから無理な運動は避けて下さい。」

病院の人達に見送られながら叔父さんの車に向かう。

「良兄。」

「ん？何？」

「・・・なんでもない」

「心配してるの？皆と上手くやっていけるか？まぁ・・・これまでの事を考えたらそう思うのは当たり前なのかも知れないけど、でも大丈夫だよ。皆本当にAちゃんのこと心配してたし。
それに、まだ治ってないんでしょ？恐怖症」

「・・・うん。治そうとはしてるんだけど・・・ね？」

「大丈夫。皆それを分かってて帰っておいでって言ってくれてるんだから。
はい、行くよ？」


家に着いた。

「ほら、おいで？」

「・・・。(スッ)」

「えｗちょっと、後ずさらないでよｗ」

「だって・・・入りづらい・・・」

「もう・・・さっきも言ったでしょ？皆怒ってないって。」

「そうだよ〜？寧ろ帰ってくるの心待ちにしてたんだから！」

「あ、細谷君。」

「こんにちは良平さん、Aちゃん。」

「こんにちは・・・」

「ね、早く中入ろ？」

彼はそう言うと良兄と繋がれて居ない方の手を取って良兄と二人でぐんぐん家に入っていった。

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