僕たちの彼女［短編集］

夢見心地　#13 ページ23

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side You






人生初めてのバレーボール観戦




スマホの中にあった景色が、今目の前に広がっている




初めての生バレーは、ここエントリオって決めていた










会場内に入る前に、外に展示されているパネルを一つずつ、カメラに収めていく




私の推しはもちろん、







『おがぴさいっっっこう！！！！』






ふと流れてきたYouTube



それは“小川智大 スーパープレー集”だった



これまで、スポーツになんて全く興味がなかった私



でも、彼のプレーに一瞬で引き込まれた



今日は生おがぴを拝むために、はるばる遠方からやってきた











おがぴは人気選手だから、パネルには結構人が集まってくる




何度も列に並びなおして、何回も連写







『顔がかわいいんだよな、まず』







『んで、周りが高いから埋もれがちだけど、背が高い』



「だろ？ちびじゃねぇんだよ」



『おがぴの後ろは世界一安全だし』



「ふは、世界一」



『毒舌なところもかわいい』



「他は？」



『他は、って、』





ずっと独り言を話していたつもりが、



いつのまにか挟まれていた口



後ろを振り返ると、その声の主が






「もう終わり？」






私の目の前には、



よくインスタでみるような私服を着て、



帽子を被って



マスクを外しながら、



こちらに向かって微笑んでいる



“推し”がいた








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絶対にこんなことないってわかってます


でも、あったらいいな。こんなシチュエーション

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